「手作りですよ」を実践でアピールしたポテチの広告

2010/08/27 05:00

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Kettle Cooked Chipsの看板広告「カウチポテト(族)」の言葉にもあるように、ベーコン程ではないがアメリカで非常になじみ深い食べ物の一つがポテトチップス(ポテチ)。多種多様な商品が販売され、しのぎを削っている。「世界一美味しい」という評価を与えられることもあるLay's社のポテトチップス「Kettle Cooked Chips」は、昔ながらの伝統的な手法で創られているのだが、消費者からはなかなか信じてもらえない。そこでLay's社が行ったプロモーションとは……([COLORIBUS.com])。



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↑ 素朴感あふれる看板だが……
↑ 素朴感あふれる看板だが……


↑ 実はこれ、すべて言葉通り「手作り」。その作業工程をオープンにすることで、「手作り感」をアピール
↑ 実はこれ、すべて言葉通り「手作り」。その作業工程をオープンにすることで、「手作り感」をアピール

Lay's社にとって一番アピールしたいことは、自社商品が「昔ながらの手作り商品」であるということ。ならばその「手作り商品」を宣伝する看板も「昔ながらの手作り」で創り上げ、そのプロセスをすべて公開してしまおうというのが今件のアイディア。大きな看板用の板を創り上げ、そこに下地となる文字やイラストを描き、その文字等に従い職人たちが少しずつ板を削りとっていく。そして最後に色を塗って仕上げを行う。看板に描かれたメッセージは「天然成分だけで、丹念に創られています」。

完成した看板は素朴感と、それゆえの力強さあふれるもの。そして10日以上もかけて行われた作業工程は多くの人の目に留まり、「手作り感」を十分以上に印象付けさせることになった。何の予備知識も無く完成した看板を初めて見る人でもそれなりの「手作り感」を認識できるが、日常的にこの周囲を行き来する人、あるいは付近に住んでいる人たちは、看板を見るたびに作業の様子を思い起こし、「手作業で創ったのだな」とハンドメイド感を思い起こすようになる。

直接の「看板単位での効果範囲」は限定されるが、印象深さという点では非常に効用が高い。そしてその奇抜な広告手法が色々な方法で伝えられれば、それもまた「手作り感」をアピールすることになる。手間がかかることは否めないが、製作工程自身もプロモーションになるという、なかなかに優れた広告手法といえよう。



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