実物見たさに家電量販店へ

2010/08/20 04:57

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量販店での買物マイボイスコムは2010年7月23日、家電量販店の利用に関する調査結果を発表した。それによると調査母体のうち家電量販店を利用する人においては、商品購入以外に「商品の実物を見たくて足を運ぶ」人が三分の二に達していることが分かった。また、店舗での実売価格を調べたい時に来店する人も過半数に登っている。その店で買うか否かは別として、少なからぬ購入動機を持つ場面で、家電量販店におもむく人が多いように見受けられる(【発表リリース】)。



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今調査は2010年7月1日から5日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1万3902人。男女比は47対53で、年齢階層比は10代2%・20代12%・30代32%・40代32%・50歳以上22%。

今や家電以外のものも多種多様に取りそろえている「家電量販店」を利用する人は、調査母体においては98.5%に達している。個別店舗では、「ヤマダ電機」「ヨドバシカメラ」「ビックカメラ」などがよく使われている。

↑ もっともよく利用する家電量販店(利用者限定、上位5%超のみ)
↑ もっともよく利用する家電量販店(利用者限定、上位5%超のみ)(再録)

それでは商品購入以外では、どのような時に家電量販店に足を運ぶだろうか。カタログ調達? 暇つぶし??

↑ 商品購入以外でどのような時に家電量販店に行くか(複数回答可、利用者限定)
↑ 商品購入以外でどのような時に家電量販店に行くか(複数回答可、利用者限定)

もっとも多くの人が回答した項目は「商品・現物を見たい時」だった。何か欲しいモノがあるが具体的にはどのようなものか(印象的なもの)を知りたい、ネット上では一部情報しか分からない、実物の質感や挙動を確かめたいなど理由はさまざま。しかし最終的に手に入れるのはチラシやネット上の「写真」「データ」ではなく、実物そのものなのだから、その実物を目で見て手にとって確かめたいのは道理といえる。価格が高いモノ(例えばテレビや冷蔵庫、電子レンジなど)になればなおさら。

量販店での買物第二位は「価格を調べたい時」。最近はネット上でも大抵の商品販売価格・市場平均価格は把握できるから、ここでの「価格」とは「店頭での実売価格」を意味すると考えてよい。家電量販店絡みではチラシやネット上の値段表記に「詳しくは店頭でお問い合わせください」と表記してあり、「安くしてあるけど、その安さ自身が商品の魅力なのでここではお教えしません。興味がありましたらお店に来て下さいね」的な意味合いを持つものが増えており、「上手いやり方だな」と感心させらせる。

第三位の「新商品の情報を知りたい時」とも合わせ、冒頭でも触れたように、トップから上位三位まではすべて「何らかの形で商品への購入意欲を持っている」ことが前提となっている。物欲を刺激されないものの現物を見たいとは思わないだろうし、欲しくないものの価格を調べたいのは市場調査員かよほどの物好き、あるいはライバル商品の社員くらいなもの。

「インターネット経由のアンケート」における調査母体でも、インターネットでチェックするのではなく、実店舗に足を運ぶ動機がここにある。実物を見たくなるような商品の販売、価格をチェックしたくなる販売価格の広報宣伝、そして新商品のチェックを望む人の期待に応えられる品ぞろえと情報の提供。家電量販店以外の他の小売店、例えばデパートや百貨店などの不調を解くカギの一つが、もしかするとここにあるのかもしれない。

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