書店数、確実に減少中…書店の減り具合
2010/08/13 07:25


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大本のデータだが、記事によるとアルメディア調べによるもので、2009年・2010年の書店店舗数が売り場坪別に提示されている(一部区分が抜けているが逆算して算出)。また、売り場坪数ゼロは本社や外商部・事業所など商品を置いていない事業所。
まずは売り場坪数別に見た、店舗数の変化。

↑ 書店売場坪数別店舗数
合計数が減っているのは分かるが、区分右側の大型店が少しずつ増えていることも確認できる。
変化が良く分かるのが次のグラフ。店舗面積区分別に見た、1年間の変移を店舗絶対数と比率で表したもの。事務所など面積ゼロの区分と大型店舗が増加しており、特に小型店舗の減少率が著しい。

↑ 書店売り場坪数別・店舗数変化(2009年-2010年)
必然的に「全店舗数における」売り場坪数別の店舗数では、「大型店舗の数的比率が増加」「小型店舗の比率減少」という流れが出てくる。

↑ 全書店数に対する、売り場坪数別店舗比率(店舗数比)
「100-299坪」の区分における店舗数比率が微増しているが、これは店舗数全体の減少率によるもの。直上のグラフを見れば分かるように、店舗数そのものは減っている。
最後に面積比で見た、各書店の坪数比率。これは各区分の中央値坪数から概算している。あくまでも目安程度のものとして見て欲しい。

↑ 全書店売場坪数に対する、各店舗坪数規模別比率(面積比)
ややこしいところもあるが、仮に全書店を一つの本屋にまとめた場合、その本屋のうちどれほどの面積を各規模の店舗の売り場が占めるか、ということ。事務所などは売り場が無いので当然ゼロ。そして現状では全書店の売り場面積の4割を「売り場坪数100-299坪の店舗」の売り場で構成している計算になる。そして店舗数では1割未満でしかない「300坪以上の店舗」が売り場比率で、やはり4割を占めている(ただしこれは「500坪以上」店舗の中央値を600坪と試算したからで、例えば700坪や800坪にすれば割合は大きく変化することも付け加えておく)。
元記事では
・CDやDVDレンタルとの複合店もレンタル料のダンピングで厳しい状態
・人口比率から考えれば書店数は1万店で十分。消費人口減退を考えれば経営はさらに厳しくなる
・「地域読者のニーズに沿った本の仕入能力を備えている書店のみが生き残るのは確か」
などの解説が行われている。最後の一文は元記事そのままの抽出だが、これは何も書店に限った話ではなく、他の実店舗、それどころかビジネス全般にいえること。消費者が書籍を手に入れる多種多様な手段を持っている(電子書籍含む)という現実と、商域の状況を正しく認識した上で、書店は色々と考え、意思決定を下す必要に迫られている。これが出来なければ、遅かれ早かれ淘汰されることになるだろう。
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