【更新】飲料欲しくてコンビニ 65.4%
2010/08/11 07:11
クロス・マーケティングは2010年8月2日、「平日のコンビニエンスストアでの商品選択に関する実態調査」を発表した。それによると調査母体において、平日にコンビニを利用する目的としてもっとも多くの人が挙げたのは「飲み物購入」だった。ついで「お菓子購入」「お弁当購入」が過半数超えで上位についており、この3要素が多くの人にとっての「平日におけるコンビニの重要な存在意義」ともいえる([発表リリース])。
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今調査は2010年7月14日から16日にかけて、首都圏・近畿圏の15-59歳の男女に対しインターネット経由で行われたもので、有効回答数は2000人。男女比は1対1、年齢階層比は20代・30代・40代・50代(すべて勤め人)が各400人、高校生と大学生/専門学校生が各200人。
●コンビニは「軽食系」の色合いが強い食品調達拠点
平日にコンビニへ何をしにいくのか、選択肢の中から複数回答形式で選んでもらったところ、最多回答項目となったのは「飲み物購入」だった。65.4%とほぼ三分の二の人が同意を示している。
↑ 平日のコンビニ利用目的
冒頭でも触れたようにコンビニの意義としては飲食品の調達が上位についているわけだが、主食となりうる「お弁当」より「お菓子」の方が上についているところを見ると、「軽食系の食品」へのニーズが強いという認識もできる。コンビニ店舗内にずらりと、多種多様なお菓子が並んでいるところを思い返してみれば、容易に理解もできるというもの。
また、意外なのが「たばこ購入」以上に「ATM(の利用)」が上位についていること。手数料の融通も利くところが増えてきたし、【「月一以上で利用」4割近く、「平日夜が便利だね」・コンビニATMはもはや欠かせない存在に】などにもあるように、コンビニにとってATMはすでに欠かせない存在として確固たる地位を占めているのが再確認できる。
●お弁当・ATM・たばこの利用率を属性別に
元資料には各主要項目商品別に、属性毎の利用目的回答率が記してある。そこで今サイトでもコンビニ周りでよく取り上げる商品「お弁当」「ATM」「たばこ」の3点にスポットライトを当ててみることにする。
まずは「お弁当」。
↑ 平日のコンビニ利用目的(お弁当購入)
全体では約半数。ややばらつきはあるが、比較的高齢者の割合が高めなのが目に留まる。【100円ショップ来訪客の世代】や【コンビニ来訪客の世代分布(2010年4月時点)】でも確認可能な、高齢者の来客割合の増加をかいまみることができる。
続いて「ATM」。
↑ 平日のコンビニ利用目的(ATM)
高校生の利用が少ない以外は特に際立った法則は見出しにくいが、若干若年層の方が利用率が高めな雰囲気はある。ただ、成人ではもっとも少ない利用率でも2割を超えており、多くの人に利用されていることが分かる。
最後に「たばこ」。タスポの導入で、カードを使わなくても購入可能なコンビニのニーズは上昇しており、どのような属性の人たちが利用しているかが気になるところ。
↑ 平日のコンビニ利用目的(たばこ購入)
未成年者の高校生がゼロなのは当然として、大学生も一部は未成年の領域に入ることから、利用率は低め。二十歳以降は見事なまでに「経年と共に利用率が高まる」傾向を見せている。これは「高齢者ほど喫煙頻度が高い」からではなく(【年齢別成人喫煙率(2009年度反映分)】にもあるように、むしろ高齢者の方が喫煙率は低い)、単純に「高齢者ほどタスポの取得・利用が面倒だから」と考えた方が納得がいく。また、たばこをこれまで何のカードも必要とせずに購入してきた期間が長い高齢者ほど、わざわざカードを持ち歩くことへの反発もあるのだろう。
最後の表「平日のコンビニ利用目的(たばこ購入)」は特に重要。コンビニの来客年齢階層区分において、高齢者が増加している理由としては「一人暮らしが増えた」「高齢者人口そのものの増加」「コンビニのサービスの充実」「小売店舗の減少」などがある。それに加える原因の一つに挙げるのには十分な結果・内容といえよう。
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