社内の雰囲気を良くするには「年功序列打破」と「若手発言機会」
2010/08/05 12:05


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今調査は2010年7月23日から25日にかけて、入社3年以内の若手社員250人・課長以上事務部長までの管理職250人の計500人に対し、インターネット経由で尋ねたもの。性別・年齢階層別区分は非公開。
社内風土の良し悪しは仕事の円滑進行や指揮系統の明確化、そしてストレスの増減に大きく関与してくる(【「職場で強いストレスを感じる」15.6%、原因は職場の人間関係】【ストレス社会ニッポン・8割が「日頃ストレスを感じている」】)。そこで普段社内風土に悪影響を与えるものについて、選択肢の中から複数回答で選んでもらったところ、「年功序列意識の強さ」「若手発言権の無さ」がそれぞれ半数前後の回答率を見せて上位を独占する形となった。

↑ 社内風土に悪影響を与えるもの
どちらかといえば、若年層が強く想うタイプの項目が上位についている感はある。
それではそれら問題点を踏まえた上で、社内で風土改善策がなされているかについて聞いたところ、全体では57.6%と半数強が「実施している」「やや実施している」と回答した。その具体的な実施策、そして調査母体全体に対し「理想的な社内風土とはどのようなものか」についてそれぞれ聞いたところ、先の「年功序列意識の強さ」「若手発言権の無さ」にほぼ連動する「上司と部下のコミュニケーション機会の設置」「年功序列制では無い評価体制」が最上位についた。

↑ 実施されている社内風土改善策/理想の社内風土とは(複数回答可)
実施している企業の実施率の高さと、理想としている社内風土の回答率がほぼ一致しており、「理想に向けた対応策が打たれているのかも」という期待が見えてくる。
一方で理想項目と実施されている項目の差異が目立つものもある。「コミュニケーションスペースの充実」「ワークスペースの充実」の2点がそれだ。いずれも場所を必要とする項目で、仕事場そのもののスペース、あるいは確保予算の不足により、実行出来ない企業が多いモノと想定される。
人件費の問題などで企業側にはますます「人材ではなく人”財”の確保」と「確保した人材の維持・育成」が強く求められるようになった(人材の使い捨ては結局再雇用コストや各種リスクを勘案すると割に合わない場合が多い)。企業側には現場の「単なるワガママ」と「切なる要望」の見極めをしながら、状況改善を推し進めて欲しいものだ。
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