若年独身男性 外食が食費の52.4%
2010/08/05 07:06
総務省統計局は2010年8月4日、家計調査のデータを元にした分析記事「家計簿からみたファミリーライフ」を掲載した。生活に身近な話題を選び、家計調査などの結果を使ってグラフを作成し解説を加えたものだが、多種多様な項目が図表で説明されており、興味深い内容となっている。今回はこの中から、「単身世帯の食費構成」の項目を抽出し、グラフを再構成して中身を詳しく見ていくことにする(【掲載該当ページ】)。
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【お金と残業減で外食減少へ】などにもあるように可処分所得の減少や消費者のデフレ感の浸透で、この数年の間、外食は敬遠され続けている。一方、単身世帯は増加の一途をたどり、一人で気軽にできる自炊料理に対するニーズは増える傾向を見せている。
それでは単身世帯において、食費全体に占める外食の割合はどれくらいなのだろうか。当然といえばそれまでかもしれないが、女性よりも男性の方が・高齢層よりも若年層の方が外食率は高い結果となった。
↑ 食費構成比(単身世帯)(2009年)
35歳未満では食費のうち男性52.4%・女性でも46.6%が外食費で占めている。単純計算になるが「35歳未満の単身者は食事の約半分を外食でまかなう」と見てよい。
興味深いのは「調理済みの食料」つまり「中食」に該当する部分で、金額ベースではあるが男女・年齢階層を問わず大体2割という値を維持している。一方で男女とも歳を経るごとに外食費率は減少し、代わりに「素材食料費」は増加傾向にある。
これは食費ベースでみると単身世帯では、
・若年層より高齢層の方が自炊比率が高い
ということになる。
【単身者食生活で意識する「おいしいものを」「野菜をのこさず」】にもあるように、単身者では特に高齢者ほど食生活の面でも健康に留意する傾向がある。その思惑が「外食よりも自炊」という食費上のバランスにも表れたのだろう。外食がすべてダメで自炊が全部素晴らしい、というわけではない。しかし、料理そのものの楽しみも合わせ、自炊率を高めていくのも、食事を有意義にするだけでなく、健康の面でもプラスになるに違いない。
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