25年前の普及率は? 電子レンジやルームエアコンの普及率推移

2010/08/06 05:03

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グラフ総務省統計局は2010年7月30日付で、同省の公式ウェブサイト上ににて、2009年の全国消費実態調査の結果のうち概要を発表している(【発表ページ】)。この調査は同時期に公開された【「全国単身世帯収支実態調査の概要」】)と共に、家計の各種動向を(全国消費実態調査は5年毎に)調査し、さまざまな政策の基礎資料などとして用いる、資料構築用の調査である。今回はそのデータの中から、先に【電子レンジ普及率は97.5%…主要家電製品の世帯普及率】で取り上げた主要家電製品のうち、電子レンジとルームエアコンの普及率推移にスポットライトをあてて、グラフを生成してみることにする。



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調査対象母集団の内訳や調査方法は【自動車は少なめ、そして軽や小型化へ 自動車の世帯普及率】にて記した通り。詳しくはそちらを参照してほしい。

先の記事でも解説したように、2009年時点の電子レンジ普及率は97.5%(二人以上の世帯)。ほとんどすべての世帯に行きわたっている。

↑ 主要家電製品の世帯普及率と平均保有台数(2009年、二人以上の世帯)(平均台数は保有世帯において)
↑ 主要家電製品の世帯普及率と平均保有台数(2009年、二人以上の世帯)(平均台数は保有世帯において)(再録)

さてそれではこれらの家電製品において世帯普及率の推移はどのような動きを見せているのだろうか……ということで過去のデータを調べたのだが、「空気清浄機」「食器洗い機」は最近登場したばかりでほとんど過去のデータが無く、「冷蔵庫」は1999年のデータまで区分が違っているためそのまま利用することができない。そこで「電子レンジ」「ルームエアコン」の2種類のみデータを取り出し、その変移をグラフ化したのが次の図。

↑ 電子レンジとルームエアコンの普及率推移(二人以上の世帯)
↑ 電子レンジとルームエアコンの普及率推移(二人以上の世帯)

1980年代半ばにはエアコンも電子レンジも半数程度の普及率でしかなかった。しかし時代の流れと共に普及率は高まり、1999年には電子レンジが95.2%・エアコンが84.2%の域にまで達する。それ以降は電子レンジはほぼ横ばい、ルームエアコンは漸増となるも、それぞれが高い普及率を示している。

冷凍食品もちろんこれは単純に「電子レンジなりルームエアコンがある世帯の割合」を示しているに過ぎない。個々の電子レンジやエアコンの性能は格段に向上しているし、エアコンについては普及台数も増加傾向にある。少なくとも家電製品の普及率という観点で考えれば、物質的に生活が豊かになっていることは間違いない。

特に電子レンジの普及率がほぼ100%に達しているということは、少なくとも夫婦世帯においては「電子レンジが存在する」と考えた上で商品開発をしても、とりわけ問題は無いことを意味する。レトルト系・インスタント系・冷凍系の食品はもちろんだが、冷えても食べる直前に再び温めることで美味しさをある程度維持できる中食が普及しているのも、電子レンジの普及が一役買っていると見てもよいだろう。



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