自宅でネットを使わない、その理由
2010/08/01 12:05


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「情報通信白書」では自宅で(パソコンを使って)インターネットを使わない人を「固定インターネット未利用者」と銘じ、その人たちを「自宅外でなら利用している」「インターネットそのものの未利用者」に区分した上で、複数の選択肢を提示。複数回答形式で「どうして自宅でインターネットを使わないか」について尋ねている。
●自宅外利用者…パソコン無いし、高いし
まずは自宅外でならインターネットを利用している人。こちらは全国民の13.6%に該当するとされ、学校や勤務先、携帯電話でインターネットを利用している人が該当する。トップは「パソコンを持っていない・価格が高い」で60.3%。次いで「通信料金が高い」で42.1%。いずれも金銭的なハードルが原因。

↑ 自宅でインターネットを利用しない理由(複数回答)(自宅外ではインターネットを利用する人)
「自宅外や携帯電話の利用で十分」は別にしても、「初期費用が高い」「割高だ」など、費用の絶対額やコストパフォーマンスを理由にする意見が多いのが分かる。インターネットの利便性は十分に知ってるだけに、「お金のハードルさえクリアできれば……」と歯ぎしりしている状況が手に取るように分かる。
●インターネット未利用者…高いし、良く分からないし
ところがインターネットそのものを利用していない、利用経験が無い(全国民の19.0%が該当すると推定されている)人においては、トップの「パソコンを持っていない・価格が高い」に違いはないものの、第二位以降の順位に大きな違いが見られる。

↑ 自宅でインターネットを利用しない理由(複数回答)(インターネットそのものの未利用者)
第二位は「きっと使いこなせない、使いきれない」が51.5%、第三位は「パソコンの使い方が分からない」で44.8%。それ以降も費用の面というよりは、使い方・活用の仕方が良く分からない・把握しきれていない、さらには有効性を見いだせないなど「インターネットそのものに対する理解力不足(リテラシー不足)」が主な原因であることが分かる。
インターネットの普及率を高めてサービスをより多くの人に活用してもらうためには、今回取り上げた2つの区分の人たちそれぞれへの対処が求められる。「情報通信白書」でも言及されているが、
・インターネット未利用者…簡単な環境で利用できるシステムの提供、無料説明会などリテラシー面を解消できる方策の促進
が各方面に求められる。例えば自治体が(人材・金銭面で)後押しする形で、パソコンのリテラシー面での高齢者向け説明会を積極的に展開する、「固定インターネット」との定義とは微妙にずれが生じることになるが、タブレット式のパソコンの普及を促進するなどが考えられよう。
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