携帯サイト登録 クーポン目的9割
2010/07/20 05:50
マイボイスコムは2010年6月24日、飲食店の携帯サイトの利用に関するアンケート調査結果を発表した。それによると調査母体においては、飲食店の携帯サイトを利用したことがある人は47.9%に達していることが分かった。登録している人の中では「クーポンを利用したい」のが登録動機としてもっとも多く、9割以上を占めている。また、4割強が「会員特典が利用できるメニューから食べたいものを決めることが多い」と答えているなど、携帯サイトがそれなりに提供店側に効用をもたらしているのが確認できる結果となっている(【発表リリース】)。
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今調査は2010年6月1日から5日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1万3979人。男女比は47対54で、年齢階層比は10代2%・20代12%・30代33%・40代31%・50歳以上22%。
調査母体全体で、ファストフードや外食チェーン店などの飲食店の携帯サイトの利用頻度・利用の有無について尋ねたところ、利用したことが無い人は47.3%となった。携帯電話を持っていない人4.8%も引くと、47.9%が頻度を別にすれば利用している計算となる。
↑ 飲食店の携帯サイトの利用頻度
そこで登録している人に、「なぜ登録したのか」を聞いたところ、もっとも多い理由は「クーポンを利用したい」だった。実に92.5%もの人が、クーポン利用を理由に挙げている。
↑ 飲食店の携帯サイトに会員登録した理由(登録している人限定、複数回答可)
【ケータイクーポンの認知度は8割超・ファーストフードやレンタルショップで大活躍】や【ファストフードでのクーポン利用経験率は6割、若年層ほどケータイクーポンを活用】、【ケータイクーポン、男性よりも女性が活用中】などで解説しているように、常日頃持ち歩く携帯電話とクーポンの相性は極めて良い。チラシ付属のクーポンは事前にポケットや財布に入れておく必要があるし、パソコンで提供されるものはあらかじめプリントアウトをしないと使えない。
しかし携帯電話のクーポンならば、気がついた時、使いたい時にすぐに表示させて利用することができる。言い換えれば「会員登録をする」=「携帯サイトのクーポンが使える」≒「割引価格でその店舗の商品を買える」に等しいことになる。そのために登録をするのは道理というもの。
第二位の「キャンペーンが利用できる」も似たようなもので、会員だけのお得情報を入手したり、特典としての割引クーポンが利用できる点では第一位の理由と大きな違いは無い。そのお店の商品を「お買い得価格で購入したい」、この理由に尽きる。
●お店側にもメリットは多い「携帯サイト」
クーポンを使って値引きで買われるだけなら、サービスを提供しているお店は損をしてしまうだけ……と思うのが世の常。しかし実際には、お店も十分以上の便益を得ている。ちょっと自分自身の過去を思い返してみても、「普段は買わないけど割引してるのなら、買ってもいいかな」と誘惑にかられ、買物をした経験を持つ人は多いはず。それら「携帯サイトの特典がきっかけとなる行動」について答えてもらったのが次のグラフ。
↑ 飲食店の携帯サイトにおける会員特典について当てはまるもの(登録している人限定、複数回答可)
登録者の4割以上が、「特典が使えるメニューから食べたいものを選ぶことが多い」としている。お店側からすれば「一度食してその味を確かめ、ファンになってほしい」という商品にクーポンを発券することで、より多くの人の試食が期待できる。また「会員特典が使える店の中から選ぶ」が36.7%もいることから、ライバル店よりも条件の良いクーポンを展開すれば、ライバル店の潜在顧客を自社に引っ張ることも不可能ではない。
その他、携帯サイトの情報や特典が、商品のさらなる購入、集客に結び付き得る項目に、少なからぬ回答率が確認できる。実際の費用対効果を計算することは難しいが、利用しやすいサービスを提供することで、お店側もメリットを最大限に受けることは不可能ではない。
しかも携帯電話の利用率はどちらかといえば若年層、そして口コミの浸透度・スピードの大きい女性の方が高い。これらの層に積極的に利用してもらうことで、利用した本人以外への口コミ効果も期待できる。特に若年層をメインターゲットにしたファストフードで、携帯サイトの展開が積極的に行われているのも納得がいくというものだ。
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