【更新】飛行機でゆったり感をPRする自動車広告
2010/07/23 05:07
駐車場スペースや燃費、運転時の軽快感を思えば、自動車は小さい方が良いと考える人は多い。しかし同時に、自動車車内や後部の荷物をしまうトランクは大きい方が使い勝手は良くなる。「サイズは小さめだけどこんなに後部トランクはゆったりしていますよ」と自慢の車種を提供する、ある自動車会社が始めたプロモーションは、飛行機内の意外な場所でトランクの大きさを再現するものだった(I Believe in Advertising)。
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↑ 飛行機の荷物に自動車のトランクと同じ大きさのシールをぺたり
↑ 自動車のトランクを扱っているかのような気分になれると共に、その大きさを体感できる
これはフォルクスワーゲングループでチェコ共和国に本社を置く(人によっては第二次大戦中の戦車の方で良く知られている)[シュコダ(Skoda)]社の「ルームスター(Roomster)」という車種を対象にした、宣伝プロモーション。この「ルームスター」という車、小さなサイズでゆったりとした車内とトランクがご自慢の車両。
↑ ルームスターのプロモーション動画。
「ルームスター」の存在自身はもちろんだが、同車が大きな収納スペースを持っていること、そしてシュコダ社そのもののポリシーでもある「あなたの人生により一層のゆったり感を(more room for your life)」を知ってもらうため、行われたのがこの手法。
旅客飛行機(イスラエル・Arkia航空のボーイング757)の、旅客頭上にある荷物置き場。このフタの部分に「ルームスター」のトランクと同じサイズのステッカーを貼りつけてしまった。飛行機を利用するお客は荷物の出し入れをするたびに「ルームスター」の名前が目に留まるだけでなく、そのトランクの大きさを実体験し、深く印象づけられることになる。
↑ ゆったりとした荷物置き場のスペースに、「ルームスター」のトランクのイメージが重ねあわされる
その上、飛行機を利用する客はそれなりに金銭的には余裕のある人たち。当然「ルームスター」の上客になる可能性は高い。実際、今プロモーションを展開した結果、2割近い売上増が達成できたとのこと。
交通機関の室内設備の特徴を活かし、似たような場面をなぞらえさせてイメージを共有化させる宣伝方法といえば【バーベル片手で持ち上げる!? シビレるつり革・手すり広告たち】などが思い浮かぶ。今件は単に「似たような場所・場面」な点だけでなく、「収納場所が広い」というセールスポイントをアピールでき、さらに購入ポテンシャルが高い層を相手にできる点で、優れた手法といえよう。
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