【更新】買物客 新情報を検索で欲す
2010/07/22 07:06
マイクロソフトは2010年7月1日、検索エンジンの利用に関するアンケート調査結果を発表した。それによると調査母体のうちオンラインショッピングで検索を使う人において、検索する人全体と比べると「情報の新鮮味」に対するニーズが強いことが分かった。女性でも同じ傾向が見られるが、女性では普段検索する項目のトップに「ショッピング、オークション」がついており、こちらもまた「買物をするために情報の新鮮味を特に強く求めている」ことがうかがい知れる([発表リリース])。
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●買物をする時には新しい情報が必要
今調査は2010年6月に日本国内の30-40代のインターネットユーザーを対象にインターネット経由で行われたもので、有効回答数は500人。男女比、年齢階層比(10歳区切り)は均等割り当て。
現在の検索エンジンの機能・性能で不満に思う点のトップには「検索したキーワードで欲しい情報が見つからない」がついている。
↑ 現在の検索で不満に思う点(複数回答)(再録)
それでは同じ設問を、「オンラインショッピングの際に検索エンジンを使う人」限定で仕切り直してみるとどのような結果になるだろうか。順位には変動は無いものの、全体と比べて不満を持つ人が多めなのが見て取れる。
↑ 現在の検索で不満に思う点(複数回答)(全体と、オンラインショッピングの際に検索を使う人)
「購入したい商品に関する情報を知りたい」という直接的な要望があるからこそ、その要望を満たし得なかった時の失望・不満も大きなものとなり、その結果が「高い数字」に現れると容易に想像がつく。
興味深いのは冒頭でも触れたように「情報の新鮮味」に関する不満が、全体と比べて高めになっていること。買物をする人にとって必要なのは「半年前はこの価格でした」「一年前はこんなに美味しい商品でした」のような情報では無い。「先日はこの価格でした」「一週間ほど前に買って食べましたが美味しかったですよ」のような、これから購入する自分にとって十分役立ち得る、リスクを軽減する情報に他ならない。【レビュー確認が前提な商品達】で解説しているように「他人の体験談」が購入の意思決定に重要な要素となり得る昨今、その体験談の鮮度も求められて当然といえる。
●女性もほぼ同じ傾向。買物をすることが多いから
仕切りを「女性限定」としても、ほぼ同じ結果が出る。やはり情報の新鮮味には強い興味関心を抱き、それが叶わない場面があることに大きな不満を抱いている。
↑ 現在の検索で不満に思う点(複数回答)(全体と、女性の場合)
「どんなキーワードで検索すれば良いか迷う」は検索、さらにはインターネット全体への不慣れなところが見て取れる。それを別にすれば、やはり情報の新鮮味についての不満が全体の結果と比べて高い傾向を示している。
「女性」という区切りで「オンラインショッピングの際に検索を使う人」と似通った傾向が出るのはなぜか。理由は簡単で、女性は普段ショッピングやオークションなどのオンラインショッピングの際に、もっとも検索エンジンを使う傾向があるから。
↑ 普段どのような事柄について検索するか(上位抜粋、複数回答)(女性限定)
使用目的の最上位が「お買いもの」なのだから、「お買いものをする人限定」と同じような傾向を見せるのは当然といえる。
またこのグラフを見ると、食事や健康・医療など「美・食・医」の点をインターネット上で探したいと考えていて、検索エンジンに解答を求めていることも見て取れる。【男性は本、女性は美容品やファッションアイテム・男女で異なるネットの買い物】で触れた「女性がネット通販で良く購入するもの」の傾向とほぼ一致しており、「欲しいモノ」が「情報」「実際の商品」双方で変わらないことが分かる(むしろ密接的に関係していると見た方が良い)。
適切な情報を提供出来れば、その先にある「購入の意思決定」にも大きなプラスとなる。検索結果の最適化は、検索エンジン自身はもちろんだが、それらを活用している利用者、そしてお客を誘導してもらっているネットショップ運営者にも、気になるポイントとなるに違いない。
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