米億万長者の考えを探る
2010/07/18 12:05
日本語で「億万長者」という言葉があるように、アメリカでも一般的に100万ドル以上の資産を持つ人たちを「ミリオネア」(百万長者)と呼び、富を持つ人たちの象徴的な意味合いとして使っている。そのミリオネラな人たちがどんなことを考え、どんな媒体を使っていのかなどをまとめた【億万長者ってどんな人たちなの?(Who Are the Millennials?)】が紹介されていた。色々と面白い動向も見受けられるので、主な項目をシンプルな形で再グラフ化すると共に、ざっとではあるが中身を確認してみることにしよう。
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↑ Who Are the Millennials?
↑ 億万長者の結婚歴(18-28歳限定)
年齢をやや若く区切っているせいもあるが、未婚者は実に四分の三(以上)。そのせいか、「今後何が重要か」という質問の2番目に「良き結婚相手を見つける」が入っている。
↑ 億万長者が「今後の人生でとても大切なもの」と言及しているのは
既婚者が25%+αなのに「よき親であること」が過半数を超えているところをみると、2割ほどは「もう結婚で不安になることはない。絶対大丈夫」と考えているようだ。
以前【勉強は大切だということが分かる失業率と収入のグラフ】で「最終学歴が高いほど収入も上がる」という話をしたが、億万長者においては一概にそうとも言い切れない。
↑ 億万長者の最終学歴(18-28歳限定)
高卒未満・高卒でも男性で約4割、女性では5割強に達している。大成功者としてのし上がるには学歴だけでなく運や才能、その他もろもろが必要であり、学歴だけではどうにもならない場合も多いように見える。
生活に深く浸透したインターネットや携帯電話の利用性向は億万長者でも変わりないのだろうか。
↑ 億万長者のネットや携帯電話の利用性向
原文では「Text」とあるが、日本はともかく海外ではショートメッセンジャーの利用が主流なので、ここではショートメッセンジャーと訳した。ともあれ、携帯電話の利用は積極的だが……自動車運転中の利用はリスクが高い(し、日本では法令違反な)のでおススメしない。
また、ツイッターの利用率は14%。ソーシャルメディア全体の利用率からすればまだ低めだが、それなりの値といえる。
↑ 億万長者の情報収集源(主に何を使っているか)
↑ 億万長者の情報収集源(主に何を使っているか)(テレビ)
↑ 億万長者の情報収集源(主に何を使っているか)(テレビ)
情報収集源として一番多く使われているのはテレビ。ただしインターネットがかなり肉薄している。テレビ内ではケーブルテレビが主流で全国局放送はマイナーレベルに留まっているが、これは億万長者が云々としてではなく、アメリカのテレビ事情そのものがケーブルテレビ主流というだけの話。
興味深いのはインターネットの項目。検索エンジンの利用性向は海外では「Google>>Yahoo!」ではあるのだが、億万長者に限ると「Yahoo!>>Google」の傾向が見られる。また、直上の「ケーブルテレビ」「全国局テレビ」双方のテレビ局サイトも大いに使われていて、テレビとネットが密接な関係にあることが分かる。
ソーシャルメディアの利用頻度も、億万長者だから一杯使う・全然使わないというわけではない。
↑ 億万長者はソーシャルメディアにどのくらいの頻度でアクセスしているか
1日1回以上アクセスしている人で過半数。元々アメリカ全体でも利用性向は高い方なので、これが「アクセス数が多い」「少ない」ということではなさそう。
最後に、興味深い項目を。科学技術に対する想い・態度を示したもので、多かれ少なかれ技術の進歩とその恩恵によって大金を稼いだ彼らが、技術そのものにどのような姿勢を見せているかが分かる。
↑ 億万長者の科学技術への態度(プラスかマイナスか)
いずれも肯定派が過半数なのに違いは無いが、生活が楽になると考えている人が大半なに対し、対人関係の疎遠化や時間の浪費化を懸念する人が意外に多い。「技術万能」という考えではないようだ。
原典では他にも人種別の億万長者比率や彼ら・彼女らを個性づけると考えているものなど、社会学的に興味深い話が複数盛り込まれている。関心を持った人はじっくりと目を通してみると良いだろう。
なお当たり前の話ではあるが、これらの傾向と同じ行動をしても、億万長者になれる保証はどこにもないので、念のため。
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【億万長者から学ぶ7つの人生訓】
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