「ツイッターやSNSを広報宣伝に利用したい」企業全体4割強、オンラインゲームは2割程度
2010/07/07 07:11
ネットエイジアは2010年7月6日、戦略PRに関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては「ツイッター」を広報や宣伝に活用したいと感じている人は46%に達していることが分かった。「SNSサイト」の45.5%とほぼ同等の値であり、ツイッターが広報宣伝の視点でSNSと同程度の重きを置かれていることが分かる。また、各種ウェブサービス・ソーシャルメディア別で見ると、「口コミサイト」や「ポータルサイトのニュース」の重要視度が高く、逆に「オンラインゲーム」は軽視されている結果が出ている(【発表リリース】)。
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今調査は2010年6月25日から28日までの間に20歳以上の仕事勤めをしている人で、業務が「政府・自治体広報、企業広報、学校・医療法人広報、団体広報、IRなど」「広告宣伝・販売促進・プロモーション・ブランディングなど」「WEBサイト企画、WEBサイト管理など」「企業経営・マネジメントなど」のいずれかであると回答した人を対象に、携帯電話のインターネット経由で行われたもので、有効回答数は689人。男女比・年齢階層比は非公開。
【危機管理ツールとしてソーシャルメディアを活用する際の7つの心得】や【企業戦略としてのSNS利用、急速に浸透中・ツイッターも猛追】、そして【「ソーシャルメディア食わず嫌い」な人の耳に入れたい5つの真実】にもあるように、企業の意思を伝える手段の一つとして、ソーシャルメディアは急速に注目を集めつつある。特にイメージを浸透させるという点で、ネット上の口コミが広まりやすいソーシャルメディアは、(諸刃の剣ではあるが)企業に有益に活用され得るし、消費者にとってもプラスとなることが多い。
それでは企業側ではどの程度、これらのメディアを使った広報や宣伝を行いたい、活用したいと考えているのだろうか。まずは注目を集めているSNSサイト(mixiやFacebookなど)とツイッターに限定し、各部局毎に意見を聞いた結果が次のグラフ。
↑ SNSサイトを広報または宣伝に活用したいと感じているか
↑ ツイッターを広報または宣伝に活用したいと感じているか
全般的にはウェブ周りの現場に一番近い「ウェブサイト担当」がもっとも「活用したい」と考え、次いで「宣伝担当」が強い意思を持っている。一方で「広報担当」「経営者等」の比較的上層部に居る人たちの腰は重いことが分かる。また個別で見ると、ツイッターに対する「ウェブサイト担当」の意向は極めて強く、「非常に強い」だけでも四分の一、「有る程度感じている」も含めると7割を超す結果が出ている。本人自身も活用し、その可能性をひしひしと感じているのだろう。
各サービス毎ではどのような認識の違いがあるだろうか。
↑ 各種ウェブサービスを広報または宣伝に活用したいと考えているか
やはり従来型の広報宣伝でも絶大な威力を見せる「口コミ」を認識しているからか「口コミサイト」への期待は極めて高い。従来からの事例が参考になる、あるいは権威を持つという点では「口コミサイト」以上の威光を持つ「ポータルサイトのニュース」もほぼ同数の高数値。また、先の「SNSサイト」「ツイッター」は「ブログサイト」とほぼ同等の期待度を集めているのが確認できる。
一方、「オンラインゲーム」は他のサービスと比べて値が低い。これは「ゲーム」という媒体・言葉そのものへの忌避感、そして他のサービスと比べて利用者が制限されており、宣伝効果も限られてしまうこと、そしてなによりも「オンラインゲームでの広報・宣伝とはどのような手法で行われるのか」自身が十分に把握できてないのが原因と思われる。
サービス・担当部局によってやや大きめな差異はあるが、大体4-5割程度はソーシャルメディアを中心とした広報宣伝活動へ期待を抱いているかが見て取れる。しかし逆に見れば、5-6割程度は魅力を感じていないと受け取ることもできる。これを「まだまだ後進的だ」ととるのか「4-5割も期待しているのか」と見るのかは微妙なところ。
また、期待している・魅力を感じる人がいても、それを実践できるノウハウがあるか否かはまた別の話。本文中で「諸刃の剣」という表現を使ったが、使い方を謝ると効果どころか悪影響を及ぼす可能性も十分にある。企業側としては過去の事例を十分に研究すると共に、知恵者の助言を受け、慎重にかつ大胆に行動することが求められよう。
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