分譲マンション購入時に参考にしたい情報源、トップは自分で現物を確かめられる「展示場」
2010/07/05 12:00
マイボイスコムは2010年5月27日、マンションブランドのイメージに関する調査結果を発表した。それによると調査母体のうち分譲マンションを購入した経験がある・購入を希望している人において、もっとも多くの人が活用した情報源は「展示場・モデルルーム」だった。ただしそれにほぼ同する回答率で「ウェブサイト、SNS、ブログなど」が第二位についており、不動産分野でもインターネット周りの情報収集が重要視されているようすが改めて確認できる(【発表リリース】)。
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●マンション買った人は17.7%・買いたい人は11.7%
今調査は2010年5月1日から5日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1万3084人。男女比は46対54で、年齢階層比は10代2%・20代12%・30代32%・40代31%・50歳以上23%。
不動産業界は商品単価が高いこともあり、顧客(候補)への広報宣伝活動も積極果敢に行われ、新しい技術を率先して取り入れる傾向がある。インターネットへの参入や活用も著しく、物件の条件付き検索はもちろん、地図との連動、物件の写真展開、果ては【42.3%の人が望んだのは……住宅メーカーのサイト、どんな情報の充実を望みます?】でも紹介したように、インターネット上で物件の疑似体験ができるサービスを提供するところも現れるほど。
↑ トステムの外観シミュレーション(再録)
今調査母体においては、分譲マンションをすでに買った経験がある人は17.7%、購入希望がある人は11.7%となり、合わせて約3割が「積極的に物件情報を調べた経験がある・したいと考えている」立ち位置にある。
↑ 分譲マンションの購入について
●情報源はやっぱり「自分の目で見て触って確かめられる」展示場が一番
そこでその「購入経験者・予備軍」の人に、購入の際にはどのような情報源を使ったか、使いたいかについて複数回答で聞いたところ、もっとも多い回答項目は「展示場・モデルルーム」だった。
↑ マンションを購入するにあたって、どのようなところから情報を集めるか・集めたいか(購入経験者・購入希望者限定)
今調査がインターネット経由であり、多少なりともインターネット系の回答項目にバイアスがかかることを考えれば、トップの「展示場・モデルルーム」はかなり重要視されていることになる。やはり単価が高く、多くの人にとって「一生に一度のお買いもの」である以上、自分の目で確かめたいのが心境というもの。一方ほぼ同数に近い43.9%が「ウェブサイト、SNS、ブログなど」と回答しており、インターネット上の情報も縦横無尽に活用されていることが確認できる。
続く回答は「新聞折り込み広告」、そしてようやく専門誌の「住宅専門誌」が入る。専門誌は押し並べて発行部数的に厳しい状況にあることをよく耳にするが、情報収集源としての立場もインターネットなどと比べて優位性を確保できていないようにみえる。また以前【二極化は継続、賃貸料減額傾向は顕著に-東京23区内の賃貸住宅家賃事情(2009年12月発表分)】で紹介したような、各種ポスティングのチラシも、実はそれなりに参考にされていることが分かる。
興味深いのは、いわゆる「口コミ」はさほど参考にされておらず、そして新聞やテレビなどの大手メディアの情報も、情報源としては重要視されていない点。「口コミ」の場合は個人ベースでの購入機会が原則1回なので経験談も1回分しか聞けないことや、自宅のことは良いところばかりを並べたてるか愚痴しか聞けない可能性が高いこと、そしてなによりも「現在住んでいる場所について聞く」ことは、下手をすると「触れてはいけない部分に触れてしまう」リスクを考えた上でのこと。
繰り返しになるが、多数の人にとっては「一生に一度のお買いもの」になり、今後何年も何十年もお世話になる分譲マンションの購入。雑誌やゲームを買うのとはわけが違う。慎重に慎重を重ね、自分が満足・納得できるまで、さまざまな情報手段を用いて調べつくすべぎ。その過程で、色々な検索機能が使え非常に便利なインターネット系のツールは、今後ますます進歩発展していくに違いない。
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