【更新】一人当たりのたばこ消費量が多いのはどこの国? 喫煙率や喫煙本数
2010/07/05 06:57
先に【年齢別成人喫煙率(2009年度反映分)】で日本国内における喫煙率グラフを更新した際、ふと頭によぎった疑問があった。「日本では男性4割、女性1割強くらいだけど、海外では喫煙率ってどれくらい?」というものだ。そこで色々と探してみたところ、見つけた資料がWHO(国際保健機構)が2002年版として提示した[The Tobacco Atlas]。データそのものはやや古めだが、国別に各種たばこのデータが収められている素晴らしいものだ。今回はこの資料から「世界の喫煙率」をいくつか抽出してグラフ化する。
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直接のデータは付随資料の【The Demographics of Tabacco(PDF)】。ここから喫煙率の表を元に、国別喫煙率で高い順に17か国ほど並べたのが次のグラフ。
↑ 国別喫煙率
多くがアフリカやアジア、南米などの新興国で占められているが、これはそれぞれの国の社会的習慣などによるもの。これらの国ではたばこが、安価な大人(とりわけ男性)の娯楽として認識されているのが少なからぬ要因。実際、たばこの様々な害が認知され、啓蒙されている先進国ほど、喫煙率は下がる傾向にある。
そこで今後どこかで再び使うかもしれないので、気になる先進諸国分についてデータを再度抽出し、グラフ化したのが次の図。
↑ 国別喫煙率(独断と偏見で選んだ先進諸国)
大体どこの国も男性ほど喫煙率が高いが、ロシアや中国、日本、シンガポールは際立って男女比が大きいのが分かる。逆にいえばギリシャやイギリス、アメリカの女性喫煙率は意外にも高い。
「ギリシャが何で入ってるの?」と思う人もいるだろう。その理由は次のグラフ。国民一人当たりの年間たばこ消費量を示したものだが、ギリシャが群を抜いて多いのだ。1年間で4313本。1日換算で12本。喫煙者、ではなく「国民一人当たり」だから、結構なボリュームだ。
↑ 国民一人当たりの年間たばこ消費量
国債問題で何かと話題に登っているギリシャだが、同時にヘビーなスモーカーの国であることも分かる。また中国は「国民一人当たりの年間たばこ消費量」は上記グラフに入るほど多くは無い(1791本/年・人)だが、総人口が非常に大きいため、「国別の総消費量」では断トツの一位になる。ただ、たばこと健康の問題は一人ひとりをベースに考えるべきなので、国規模での総消費量の比較はあまり意味がないことから、今回は省略しておく。
喫煙問題は国別の文化風習の違いに大きな影響を受けるので一概にまとめることは難しいものの、今回の喫煙率や消費本数は、今後何らかの参考になるに違いない。
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