【更新】「続きは○×で」なテレビCMで検索した人、どれくらい?

2010/06/30 12:00

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テレビCMアイシェアは2010年6月29日、テレビにおける「特定キーワードを露出しての検索誘導CM」に関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては、テレビCMで「詳しくは○×で検索を」という表示が最後になされ、インターネット上での検索・特定ページへの誘導を行う手法について、実際に検索をした経験がある人は14.6%に留まっていることが分かった。一方、CMで商品を見て気にかかることがあり、該当されるキーワード以外で検索した人は半数近くに達していた([発表リリース])。



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今調査はアイシェアが2010年6月9日から6月14日の間、無料メール転送サービスCLUB BBQの登録会員(携帯電話による個人認証を利用したもの)に対して行ったもので、有効回答数は494人。男女比は52.8対47.2で、年齢階層比は20代29.6%・30代33.2%・40代37.2%。

【テレビCM出稿量の上位陣(2010年3月分)】【「詳しくは●×を検索」で検索率が2.4倍-ネットとテレビ広告の連動成果が明らかに】でも示したように、テレビという旧来メディアと、携帯電話やパソコン経由のインターネットという新メディアとを結びつけるため、テレビCM内に特定キーワードで検索するよう促し、見てほしいウェブサイトへ視聴者を誘導する方法は、この数年急速に普及しつつある。(テレビCMの場合)QRコードでは表示される時間が短くて写真に撮ることが難しく、URLを実際に表示したのでは長くて覚えきれないことから、短い・覚えやすいキーワードでの誘導が現状では一番無難な手法とされている。

それでは実際に、「これまでに一度でも」テレビCMで指定されたキーワードを使い、実際に検索してみた経験はあるか否かについて尋ねたところ、検索経験ありとする人は14.6%に留まっていた。

↑ 最近のCMでは「○○○で検索」という表示を最後に出すものが多くあります。これまでに、このようなCMを見て「○○○」のワードで検索したことはありますか
↑ 最近のCMでは「○○○で検索」という表示を最後に出すものが多くあります。これまでに、このようなCMを見て「○○○」のワードで検索したことはありますか

14.6%という値をどのように評価するかは微妙なところだが、携帯電話利用者を調査母体とした結果でも、この数年間における数字としては、決して悪くないといえる。ただし今件は「検索したか」であり、「検索したあと企業側が望むページを閲覧したか」では無いため、「テレビCMが想定したページにたどりついた」率ではさらに低いものとなることに留意が必要。

属性別に見ると、男女別では(テレビ好きな)女性の方が検索意欲が高く、年齢別では意外にも若年層の方が消極的であることが分かる。若年層はテレビCMの意図的な誘導に、逆に飽きているのかもしれない(あるいはテレビそのものへの懐疑心の表れか)。

他方【テレビと相性の良いケータイ検索・目当ては「タレント」と「お店」】などにもあるように、特に携帯電話と相性のよい「テレビCM全体と検索との関連」については、半数前後が「経験あり」としている。

↑ 「○○○で検索」の表示があるCM、ないCM問わず、CMで商品を見て気になり「○○○」のワード以外で検索したことはありますか?
↑ 「○○○で検索」の表示があるCM、ないCM問わず、CMで商品を見て気になり「○○○」のワード以外で検索したことはありますか?

テレビにお熱な
女性・高齢者の方が
ネットでの検索率も
高い傾向に
こちらの設問が「過去に一度でも」であること、「○○○で検索」の手法が取り入れられるはるか以前から「テレビCM」も「携帯電話」「インターネット」が存在しており、検索される可能性があったことを考えると、対象期間が違うため最初の設問と一概に比較はできない。しかし「テレビCM」と検索サイトとの相性は決して悪くないことは再確認できる。またこちらも属性別では「女性・高齢者の方が利用率が高い」傾向が確認でき、テレビへの傾注度との関係も改めて把握できる。

将来何らかの手法・アイディアで、テレビとインターネットをよりダイレクトに、ハードルの低い方法で結び付けることが出来れば、そのやり方が大いに使われるようになり、「○○○で検索」もすたれていく。しかしそれまでは、一番手掛けやすく有効そうに見える「○○○で検索」の手法が、今後も活用されるに違いない。



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