一戸建てとマンション、同じ条件ならどちらを手にしたい?
2010/06/28 12:05
マイボイスコムは2010年5月27日、マンションブランドのイメージに関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては、他の条件がほぼすべて一致した場合、「一戸建てとマンションどちらに住みたいか」との問いに対し、三分の二近くの人が一戸建てを選んでいることが分かった。またその理由として、「庭を造れる」と回答した人が過半数を超えている。庭の存在は多くの住宅希望者にとって、捨てがたいポイントであるようだ(【発表リリース】)。
スポンサードリンク
今調査は2010年5月1日から5日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1万3084人。男女比は46対54、年齢階層比は10代2%・20代12%・30代32%・40代31%・50歳以上23%。
現在住んでいる居住形態に関わらず、価格や間取りをはじめとした各種仕様がほぼ同じ場合、一戸建てとマンションのどちらが住みたいかという問いに対し、62.8%の人は「一戸建て」と答えた。一方マンションは17.6%に留まる結果となった。
↑ 各種条件がほぼ一致した場合、どちらに住みたいか(理想として)
やはり「一国一城の主」という言葉に代表されるように、不動産絡みの個人所有の最終目標として、一戸建てを手に入れたいという願望は非常に根強いものがある。これには、一戸建ては分譲マンションと比べると、所有権に関する絶対感が強いのも一因と考えて良い(一戸建ては土地も含めて「自分のモノ」だが、マンションは自分の居住部分しか「自分のモノ」でしかない。外から見れば自分の持ち場所は「あの建物」ではなく「あの建物の一部」という表現になる)。
そのような概念的・根本的な違いを別として、「一戸建て」「マンション」それぞれを選んだ人にとって、その選択肢の魅力は何だろうか。それぞれ自由回答で挙げてもらったところ、「一戸建て」では「庭を造れる」、「マンション」では「セキュリティの充実」がトップについた。
↑ 「一戸建て」「マンション」それぞれに住みたいと思う人のその理由(複数回答、上位5位まで)
上位5位までを抜粋したが、一戸建ては色々な面での自由度の高さ、マンションは集合住宅ならではの利便性が上位についているのが分かる。一番理想的な物件は、これらの条件すべてを兼ね揃えたものとなるが、超高級の分譲住宅マンションくらいでしかその曲芸は困難だろう。
賃貸住宅を借りる際、鉄則として「物件選びには妥協が必要」という言葉がある。すべての望みの条件を満たす物件など探し出せる可能性はゼロに等しく、例えば「多少駅から離れてでも公園が近い方が良い」「間取りが少々狭いが、日当たりが良いから我慢する」など妥協できる点は妥協しないと、いつまで経っても引っ越しすらできない。
今件はアンケート全体の文意から見るに賃貸ではなく分譲・購入不動産に関するもの。不動産の購入においても、何らかの妥協が必要となる。その妥協点次第で、「庭がどうしても欲しいから一戸建て」「セキュリティが気になるし、設備のメンテナンスとか面倒だからマンションにしよう」などのように、一戸建てかマンションかを選ぶのも一つの手だろう。最終的に求められるのは居住環境そのものなのだから。
スポンサードリンク