柔軟剤と花屋の不思議で素敵な関係

2010/06/23 05:06

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ラップ当方(不破)は男一人所帯なのであまり気にしないが、女性や家族で生活するとなると、洗濯の際には柔軟剤が欠かせない。ふわっとした肌触りに加え、ほのかなよい香りが洗濯物から漂うと、それだけて一日のハッピー総量が3割くらい増えた気分になる。特に柔軟剤を利かせたふかふかタオルに包まれていると、それだけて幸せになれるから不思議なものだ(【二人に一人は「家の中でも携帯電話を持ち歩く」】で紹介した「ピーナッツ」(日本語名「まんがスヌーピー」)に登場するライナスの気持ちも分かるというもの)。【Lenor】社がお花の香りがする柔軟剤を宣伝する際に用いたのは、その特徴である「花の香り」を好む人たちに、深い印象を与える手法だった(【The ADS of the World】)。



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↑ 「はい注文のお花」「お、何かラップもきれいだな」
↑ 「はい注文のお花」「お、何かラップもきれいだな」

↑ 店員さんはともかく、お客は何だか得した気分のもよう
↑ 店員さんはともかく、お客は何だか得した気分のもよう

これはルーマニアのブカレストやその周辺で、お花屋さんの協力を得て行われたプロモーション。花束を包むラップをLenor社の「花の香り付き柔軟剤」の商品パッケージと同じデザインにし、お客にはこのラップで包んで持ち帰ってもらう。花束を買った本人は花自身はもちろんだが、きらびやかなラップに目が留まる。鼻孔を刺激する花そのものの香りと、そのパッケージデザイン、そしてこのデザインの柔軟剤が強力にリンクされ記憶に刻まれる。男性諸氏にとってはパッケージデザインがにこやかな表情を見せる女性陣なのもうれしい話かも。後にスーパーなどでこのデザインを目にし、「あ、あのデザインの柔軟剤か」と「気づき」を与えてくれるに違いない。

↑ 店に並ぶお花たち……というよりこれだとまるで柔軟剤の宣伝の方がメインのようにすら
↑ 店に並ぶお花たち……というよりこれだとまるで柔軟剤の宣伝の方がメインのようにすら

そして写真にもあるように、告知効果は直接購入した人に対してだけはない。道端を通り過ぎる人たちも、店頭でずらりと並ぶパッケージデザインと同じラップで包まれた花々を目に留め、「花の香り」と「Lenor社の柔軟剤」を頭に結び付けるようになる。

「花屋をよく使う人には効果があるけれど、そもそも花屋があまり無ければ宣伝効果も望めないのでは」と思う人もいるだろう。だが、【ルーマニア在住の人話(「花の使い道」)】をはじめ【検索をしてみると】、同国、特にブカレストでは花束がよく買い求められ、プレゼントに使われるようだ(例えば他人の家に手土産を持っていく際に、花束が使われる事例が多いとのこと)。当然お花屋さんの数も、日本と比べて多いことになる。このような社会風習がある場なら、公知効果も抜群というものだ。



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