【更新】「アイツはどこに?」 本体はどこにも無いのにアレを強烈にイメージさせるプロモーション

2010/06/18 06:54

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安売り【笑いながらツッコミを入れたくなるマクドナルドの広告たち】などにもあるように、広告手法の一つとして「アピールしたい対象を実物より巨大化させて大きなインパクトを与える」というやり方がある。一方、今回紹介するのは「対象そのものは目の前に無いが、その痕跡をあちこちに示すことで本体の存在を強力にイメージさせる」というものだ。使える対象が限られものの、そのアイディアに思わず「なるほど」とうなづいてしまう人もいるに違いない([I believe in Advertising])。



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↑ 海岸に点々と続く巨大な足跡、そしてその延長線沿いにある、踏みつぶされた自動車……
↑ 海岸に点々と続く巨大な足跡、そしてその延長線沿いにある、踏みつぶされた自動車……

レスキュー車両これは今夏にハリウッドのユニバーサルスタジオでオープンする、360度3Dアトラクション「King Kong360 3D」を宣伝する目的で行われたプロモーション。もちろん元ネタは、2005年にアカデミー賞を受賞したピーター・ジャクソン監督による映画『キング・コング』(1933年版のリメイク)。サンタモニカの海岸に、キング・コングを想像させる巨大な足跡をいくつも創り、その足跡の延長線上にはレスキュー隊の自動車が、やはり「彼」によって押しつぶされたかのような形で鎮座している。

キング・コング本体はどこにも無いが、この巨大な足跡と破壊痕を見るにつけ、多くの人は「ああ、あいつがやってきたのか」と頭の中でキング・コングの姿をイメージすることになる。宣伝したい本体を連想させる痕跡だけで、その本体を容易に思い出させるものは中々無いが、それだけに今件のような手法は非常に印象的。観た人自身に「思い起こさせる」という脳内プロセスを踏ませるだけあり、印象もより深いモノとなる。もちろんこの巨大な足跡でリアルな「彼」の大きさを実感するにつけ、アトラクション「King Kong360 3D」への興味関心も高まるというものだ。

ちなみにこの「King Kong360 3D」のプロモーション、動画でも同じ手法を用いている。


↑ King Kong 360 3D Teaser Trailer @ Universal Studios Hollywood。

この動画(トレーラー)でもやはりキング・コング本体は出てこない。しかしその「形跡」から、彼が居たことは容易に想像できる。面白い手法には違いない。


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