女性の検診、さまたげになるのは「お金」と「時間」
2010/05/30 19:30
ソニー損害保険は2010年5月27日、健康診断・健康意識に関する調査結果を発表した。それによると調査母体において「受けてみたい健康診断・検診」としてもっとも多くの人が望んでいたのは「500円で受けられるワンコイン検診」だった。6割近い人が希望している。実際に検診を受けていない人の4割近くが、「検診にお金がかかる」を受けない理由として挙げていることと合わせ、経済的負担解消が検診率を高めるポイントの一つであることをうかがわせる結果となっている(【発表リリース】)。
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今調査は2010年5月14日から17日にかけて、携帯電話を利用したインターネット経由で20-49歳の主婦に対して行われたもので、サンプル数は1000人。パート・アルバイトと専業主婦の割合は1対1、年齢階層比は20代83人、30代458人、40代459人。調査機関はネットエイジア。
最近の健康診断・検診では、利用者の注意関心を引くために、色々なバリエーションのものが用意されている。それらを選択肢としていくつか用意し、どれを受けてみたいか複数回答で聞いたところ、もっとも多い回答を得られたのは「500円で受けられるワンコイン検診」だった。59.5%の人が受診してみたいと答えている。
↑ 受けてみたい検診(複数回答)
昼食付き・温泉旅行付き・リゾート観光付きなど、検診とオプションのどちらが「本当にしたいこと」なのか良く分からない検診もあるが、意外にそれなりの人気を集めている。検診は一定の時間を取られるため「どのみち時間を費やすのなら、ついでにリラックスタイムを満喫してしまおう」という思惑があるのだろう。
それらの「主副の区別が付きにくい検診」を除くと、ニーズとしては「安価」「短時間」の2つのキーワードが浮かんでくる。健康が気になるけど、お金はあまりかけたくない・忙しくて時間が取れない、という現状があり、それを解決しうる検診を望むということだ。
実際、調査母体のうち過去一年間に検診を受けていない39.8%にその理由を尋ねてみると、その最大の理由は「お金がかかる」、次いで「検診に行く時間が無い」がついており、この2つが受診を妨げる大きな要素であることが改めて確認できる。
↑ 検診を受けていない理由(過去一年間に検診を受けていない人、複数回答、上位5位のみ)
逆にいえば、この2点を解消できれば(例えば職場そばまで来訪してくれる健康診断車を利用する、保険などを適用し検診の経済的な負担を極力抑える)、若年女性陣における検診受診率はグンと跳ね上がることになる。調査会社の取扱商品の一つ、がん保険の対象となる「がん」も、早期発見・早期治療が回復に必要不可欠な要素であることを考えると、少なくとも年一回は定期検診を受けるようにして欲しいし、会社や行政側も手を打ってほしいものである。
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