ケータイは相手とのお話やメール、スマートフォンはゲームやネット…使い分けが進む二つの「モバイル」
2010/05/31 06:57
ネットマイルは2010年5月27日、スマートフォンに関する調査結果を発表した。それによると調査母体のうちスマートフォンと携帯電話の双方保有者においては、通話機能を用いるのは圧倒的に携帯電話であることが分かった。一方、ゲームやインターネット、音楽、ムービーなど意思疎通以外の主要機能のほぼすべてで、スマートフォンを利用する人が多い事も確認できている。スマートフォン・携帯電話の双方を持つ人は、機能によって両者を使い分けているように見える([発表リリース、PDF])。
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今調査は2010年5月14日から17日にかけてインターネット経由で行われたもので、回答モニタ数は1万人。そのうち本調査に進んだ1200人の中で、今件はスマートフォンユーザーと携帯電話の双方を持つ265人を対象にしている。
携帯電話的な機能を持つスマートフォンと携帯電話そのものの双方を持つ人の場合、それぞれをどのように使い分けているのだろうか。当事者でない人はもちろん、当事者自身も「自分はこうだけど、他人はどうかな?」という点で気になる人は多いはず。今回は通話・メール・ゲーム・インターネット・音楽・ムービーの6機能について、どちらで多く使うかについて尋ねたところ、通話・メールの「意思疎通用の基本機能」とそれ以外の「付加価値機能」で大きな違いが出た。
↑ 各種機能について、携帯電話とスマートフォンのどちらを使うことが多いか(携帯電話とスマートフォンを所有している人限定)
【「こんなものいらない!」携帯電話で無くても良い機能・サービスのトップは!?】や【「ケータイはメールと通話、カメラがあれば十分」!? プライベートで使う・使いたい携帯電話の機能とは】にもあるように、携帯電話に求める機能としては、意思疎通機能、そしてせいぜいデジカメ機能に絞られる傾向がある。一方で【スマートフォン、買った理由は「PCサイトを見たい」「色んなアプリを使いたい」。では利用しない理由は……!?】などにもあるように、スマートフォンでは(携帯電話と比較してその高性能な本体性能を活かし)多種多様な付加価値機能を堪能したいというニーズが強い。その傾向が今回の結果でも良く表れている。つまり、
・携帯電話……意思疎通機能が出来れば満足(通話、メール)
・スマートフォン……意思疎通以外の機能を楽しみたい
という傾向が見えてくる。一言で表現すれば「使い分け」をしていることになる。
スマートフォンと携帯電話の双方を持つ人が少数派であることを考えると、「両方の保有者の使い分け」云々はあまり考えなくても良いのかもしれない。しかし現実問題として、携帯電話における搭載機能のシンプル化を求める声は高まりを見せており、それと並行する形でスマートフォンやiPadなどの「パソコン未満携帯電話以上」なモバイル系情報端末へのニーズは高まる一方。
スマートフォンが独自のモバイルデバイスとしての立ち位置を確固たるものとしつつある以上、携帯電話そのものの立場も、色々と考え直す必要が生じているのかもしれない。利用者側だけでなく、提供企業も、という意味で。
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