「バールのようなもの」でドキっとさせられる防犯広告

2010/05/29 06:53

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「バールのようなもの」でドキっと「バールのようなものでこじ開けられ」というのは、空き巣の被害などを伝えるニュースでよく耳にする言い回しの一つ。バールか否かは確認できないが、それらしい道具を使ったらしい痕跡が見られる際に使う表現。実態は少々異なるものの「バールのようなもの」には違いない、あるアイテムで行われたセキュリティシステムの宣伝が、今回紹介するオーストリアの防犯会社【Schlu'ssel-Schloss】のポスティング(?)広告(トリガー記事:I Believe in Advertising)。



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↑ 「バールのようなもの」でポスティング
↑ 「バールのようなもの」でポスティング

外出先から自宅に戻ってみると、玄関に「バール」が刺さっている。「まずい! 泥棒がバールで玄関をこじ開けようとしてた!?」と思って良く見ると、バールでは無く、立体感をつけて創られたポスティング広告。ひっくり返して裏を見ると「お宅の安全対策を。Schlu'ssel-Schlossがお役に立ちます(Make your home secure. With security measures from Schlu'ssel & Schloss.)」とのメッセージ。泥棒の侵入(未遂)で無かったことに胸をなでおろすと共に、「もしこれが本当にバールで、立ち入ろうとしていたら大変なことに……」と防犯の必要性を再認識。そして手元にあるSchlu'ssel & Schlossの連絡先に電話をする、という流れ。

何件のドアにこの「バールのようなもの」広告をポスティングしたかは書かれていないが、実際にこの広告で43世帯が同社のセキュリティシステムを新規に申し込み、導入したとのこと。「バールのようなものでこじ開けられる」というゾクっとするほどの疑似体験をしたことを考えると、申込者の心中は察するにあまりある。

写真で見ると立体感あふれる「バールのようなもの」。だが、実物が紙(厚紙?)であることを考えると、本物を目にした場合どこまでリアリティを覚えるかは微妙なところ。遠目で見れば、ドキっとさせられること必至なのには違いないが。また、ポスティング広告なことを確認する前に警察に連絡をして大騒ぎとなったり、「だまされた」と感じて当事者が逆上するリスクを考えると、日本ではあまりお勧めできないスタイルの広告。

「驚かせ」、「必要性を説く」という観点では満点に近いアイディアだが、当事者の考えがネガティブなベクトルに向きかねないのが難点といえよう。



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