午前からお昼過ぎまでパソコンタイム…男性シニアのパソコン・インターネット利用率はピーク時でも7%

2010/05/24 19:30

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シニアなパソコンライフメディア環境研究所は2010年4月21日、定年退職後の男性(60代男性)の生活パターンとメディアとの接触傾向に関する調査結果「60代男性:メディア&生活時間帯調査」の抜粋版を発表した。それによると調査母体においては、パソコン(PC)を使ったインターネットでのサイト閲覧は「午前から夕方前まで」が比較的高い頻度で行われていることが分かった。ただしもっとも高頻度の時間帯でも全体の7%にすら及ばず、男性シニア層では「パソコンを使ったインターネットとの接触」をしている人は少数派と見受けられる(【発表リリース】)。



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今調査は2010年1月28日から2月3日にかけて首都圏の60-69歳の男性に対して郵送による日記調査方式で行われたもので、有効回答数は433人分(有効回収率66.3%)。フルタイム勤務者は44.8%・時間勤務者7.6%・日短勤務13.6%・その他8.0%・無職27.9%。69歳に限っても無職は47.8%で、何らかの形で就労している人が52.2%に及んでいる。

今リリースでは調査母体が各主要メディアに接した・利用した頻度を30分おきのグラフ(データ取得は10分単位のため、実際の動向とは多少のずれが生じている)で、平日・土曜日・日曜の3パターンにて掲載している。計測値はさらに就労形態別のものを収録。概要的には平日と土日の差異はあまり見受けられないので、今回は平日における「携帯電話」「パソコン」それぞれのメディアを利用した、インターネット閲覧の頻度グラフを再構築する。男性シニア層がどの程度の割合でパソコンやケータイを使い、インターネットへアクセスしている一つの指針となるはず。

↑ 携帯電話でのネット閲覧(平日)
↑ 携帯電話でのネット閲覧(平日)

↑ PC(パソコン)でのネット閲覧(平日)
↑ PC(パソコン)でのネット閲覧(平日)

まず携帯電話だが、まともな折れ線グラフが形成されないほど、利用頻度が低いものとなっている。最大でも0.7%。そして利用されない時間帯の方が多いありさま。【やはり高齢者はケータイが苦手? ツイッターの携帯・PC双方利用率、10代は50%、60代はわずか5%】【高齢者のネットライフはパソコンオンリー】などにもあるように、高齢者は携帯電話の利用そのものが苦手。ましてやそれを使ってインターネットへのアクセスなど、とてもとても……というところだと思われる。

一方パソコン経由でのネットアクセスは、それなりの値に見える。朝食を食べ終えた後に利用頻度がグンと高まり、お昼時に少々減少したあとは再び利用性向が強まる。そして夕食時に一段下げ、後は就寝前のパソコンタイムを少数の人が堪能する……という具合だろう。いずれにせよ冒頭でも触れたように、最大の時間帯でも7%に達しておらず(今調査は郵送方式でデータが取得されたもので、インターネットが利用できることを前提とした調査母体では無いことに注意)、男性シニア層にとって「パソコンを使ったネットライフは少数派の楽しみ方」であることが分かる。



皆に教えて一躍人気者以前【「新聞って信頼できるよね」「正確だよね」はそれぞれ6割、ただし若者と高齢者の間には大きなギャップも】【新聞記事や特集7割・テレビ番組8割……シニア層の情報源、テレビや新聞が圧倒的】などで年齢階層別の「情報源毎の情報の信頼性」についての話を取り上げた。高齢者は概してインターネットなどへの信頼度が低い傾向にある。ただでさえ今回の調査結果のように利用頻度は低く少数派であり、さらに信頼度も低いのだから、男性シニア層にインターネット経由の情報が中々伝播しないのも当然といえよう。

逆にいえば、「ITリテラシーを備えた」少数派の男性シニア層がちょっとした工夫(例えば情報を見やすく加工したり、プリントアウトしてネットが使えない人にも情報を閲覧できるようにする)をすることで、周囲の他のシニアたちから一目置かれる存在になる可能性を秘めている、ともいえるのだが……。



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