消費者金融へのイメージ、どう変わった? 「昔も今も悪いまま」が67.3%
2010/05/06 06:48


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今調査は2010年4月1日から5日にかけて行われ、有効回答数は1万3684人。男女比は46対54で、年齢階層比は10代2%・20代12%・30代33%・40代31%・50歳以上22%。
【該当者は12%が「債務整理を相談」…貸金業法改正と総量規制を知った後の借り手の行動】や【派遣76%・年収300万未満77%に対して「審査厳格化」「貸出停止」…貸金業者の法改正への対応】にもあるように、近々改正貸金業法の第4条完全施行があり、消費者金融の状況が大きく変化する。それに伴ってか、業界各社とも戦略を練り直し、さまざまなイメージ転換の広報戦略を活性化している。またテレビ局側の事情もあってか、CM展開も目立つ。【テレビCMの影響力が再認識、多重債務者の4割「きっかけはテレビCM」】にもあるが、テレビCM視聴者層と消費者金融利用層は多分に重なるところが多いのも否定できないからだ。
今調査ではいくつかの設問をしているが、その中の一つ、直近1、2年で消費者金融に対するイメージが変わったか否かという問いには、67.3%は「昔も今も悪いまま」と回答。テレビや屋外広告などによるイメージ転換作戦はあまりうまく行っていない様子を表している。

↑ ここ1-2年の間で、あなたのパーソナルローンに対するイメージは変わりましたか
現時点で「良いイメージを持っている」派は9.7%。そのうちイメージが良い方向に転じた派は7.0%。その部分だけ見ると「それなりに成功してるのでは」という感もあるが、悪い方向に転じた人は9.8%もおり、ほぼ台無し状態。
実際、この数か月の間に「該当会社のテレビCMは見たことある? あるのなら好感を持ったのはどの会社??」という問いでは、「見たことはあるけど好感を持ったものはない」という人が56.3%と過半数に達してしまっている。

↑ 最近2-3か月の間に、「パーソナルローン」のテレビCMをみたことがありますか。見たことがある方は、最も好感を持ったものをお選び下さい
個々の会社にしてみれば、「少しでも好感を持ってくれればそれでOK」という認識なのだろうが、業界全体として「見ても好感は持てなかった」という人が6割近くいるのでは、宣伝効果を色々と考える必要が出てくるに違いない。
改正貸金業法の第4条完全施行が為されることで、これまで消費者金融を利用していた人の多くが利用対象外と判断される。景気が決して回復していない状況で、利用が出来なくなった彼ら・彼女らの動向が非常に気になるところだ。また、小口資金のセーフティの役割・立ち位置も縮小することになり、社会全体のお金周りがさらに悪化するのではないかという懸念もある。過払い金返還の動きと合わせ、色々と注目していくべきだろう。
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