【更新】ネット通販で買うものトップは本、次いで食品。ではその理由は……?
2010/05/04 06:45
クロス・マーケティングは2010年4月28日、ネット通販(インターネットを経由した通販。パソコン・携帯電話を問わず)に関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては、パソコンや携帯電話でネット通販を利用する対象のトップには「本」がついた。次いで「食品」「CD/DVD」「パソコン・周辺機器」などが続いている。ネット通販使用の理由上位には「実店舗よりも安い」「時間を気にせず購入できる」「価格が比較しやすい」がトップ3に並んでいるが、上位購入商品それぞれで購入理由には傾向の違いが見受けられる([発表リリース])。
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今調査は2010年4月7日-8日にかけてインターネット経由で20-69歳の男女に対して行われたもので、有効回答数は2000人。男女比は1対1、年齢階層比は10歳区分で均等割り当て。パソコン経由での調査なため、パソコンを使ってインターネットを利用できることが調査母体の前提条件。
アマゾンや楽天市場、ヤフーショッピングの広まりや、【ネット通販を利用する状況、男は移動時・女はリラックスタイムに】にもあるように携帯電話での利用が拡大し、ネット通販は日に日にその勢力を拡大しつつある。本屋に足を運ぶがごとくサイトにある書籍紹介ページから購入ボタンをクリックし、本を1冊単位で購入する経験のある人も少なくあるまい(【アマゾン、全商品の通常配送料無料キャンペーン継続へ・終了時期は未定に】にもあるが、アマゾンや楽天市場では長期間に渡り送料無料キャンペーンを展開中)。
それでは実際にどのような商品がネット通販で購入されているのだろうか。年1回以上利用している人に具体的品目を尋ねたところ、トップには「本」がついた。53.6%とネット通販利用者の半数以上が「ネット通販で本を買ったよ」と答えている。
↑ ネット通販購入品ランキング(パソコン・携帯電話で1年に1回以上ネット通販を利用している人限定、複数回答)
「本」「食品」「CD/DVD」は
安単価・生活密着・高購入頻度が
共通点
これらの商品特性と、ネット通販の利用理由トップ3「実店舗よりも安い」「時間を気にせず購入できる」「価格が比較しやすい」それぞれにおける回答率を見ると、なぜその商品を購入するのにネット通販が利用されているのかが良く分かる。
↑ ネット通販購入品ランキングトップ10における、ネット通販を利用した理由ベスト3の同意率
「パソコン・周辺機器」「家電」……「安く買える」が大きい。「価格比較」はかなり高め
「旅行予約」「レディース洋服」「美容・コスメ・香水」「スイーツ」「ダイエット・健康商品」……「安く買える」に「時間を気にせず」が肉薄。一部は逆転。
「本」「食品」「CD/DVD」は商品単価そのものが低いため、価格の安さは重要だが「時間を気にせず」との大きな差は無い。一方「パソコン・周辺機器」「家電」は高単価なため価格に対するメリットを見出だす人が多いのが分かる。
そして「旅行予約」「レディース洋服」「美容・コスメ・香水」「スイーツ」「ダイエット・健康商品」だが、「時間を気にせず」の率が極めて高く、一部では「安く買える」以上の値を示している。これは【ネット通販を利用する状況、男は移動時・女はリラックスタイムに】で触れているが、女性が休憩時間などを積極的に活用してネット通販を利用しているのが原因。お買い物好きな女性にしてみれば「いつでもどこでも、時間を気にせず買物ができる」のはメリット以外のなにものでもない。
「ネット通販」というくくりでは本もパソコンもスイーツも同じ扱い。デジタルデータとしてウェブ上に掲載するという点でも違いは無いが、実際に届けられる商品は別物であるし、購入層も購入時の状況・購入動機もまったく別物。販売側は実店舗で実商品を売るがごとく、あるいはそれ以上に「画面の向こう」にいるお客様の顔を見て、声に耳を傾けねばならないことはいうまでもない。
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