「新鮮な小麦使いまくり」がひと目で分かるパンの広告

2010/05/04 06:45

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「新鮮な小麦使いまくり」がひと目で分かるパンの広告元々口にすることもあり、消費者の食品に対する産地や新鮮さへの選定眼は厳しいモノがある。さらに昨今、世界的に中国産食材の問題がクローズアップされた(【アメリカに「SAFE China Free(中国産原材料ナシだから安全)」商品の展開広まる】)ことから、食品の原材料への注目はこれまで以上の高まりを見せている。以前【少しもミステリーでないピザなサークル】で紹介した広告のように、原材料の良さをアピールするのも一例。今回紹介するのも消費者からの「食の安全」の要望に応える形で創られたともいえる、パンの原材料の新鮮さ・混じりけの無さを訴えるものだ(【Ads of the World】)。



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↑ ごく普通の食パン。虫眼鏡で拡大して見ると……パンの生地が無数の小麦の穂で出来ているという次第
↑ ごく普通の食パン。虫眼鏡で拡大して見ると……パンの生地が無数の小麦の穂で出来ているという次第

Vitta Naturalこれは2010年1月にブラジルで展開された広告。パンのブランドnutrellaから発売されているVitta Natural(右側の拡大写真のパンたち)の宣伝のために用いられた。同パンが新鮮な小麦のみを原材料として創られていることをアピールするためのもの。パンの生地を虫眼鏡でのぞいてみると、そこには畑で元気よく育っている無数の小麦の穂が見えた……という次第。

実際にはパンを虫眼鏡で見ても電子顕微鏡でのぞいても、小麦の穂が見えるはずはない。虫眼鏡で見るという行為を単に対象を拡大する道具としてではなく、「どんな原材料で出来ているのかな」という消費者の疑問を解き明かす「フィルター」になぞらえて用いているわけだ。シンプルで分かりやすい手法といえる。

製品紹介ページの説明を読むと「小麦100%で創られ、人工防腐剤は入っておりません。自然繊維が豊富なこのパンは健康に貢献すると共に、バランスの良い食事にも役立つことでしょう」とある。それだけ「小麦100%」という点を強調したいわけで、このような「どこを見ても小麦製だよ!」という広告を出したのも納得がいく。

ただ一つ問題なのは、小麦のビジュアル。個人的にはもう少し1本1本の穂が大きくても良かったかな、という感はある。このままでは「毛虫?」と思われても仕方がない。じっくり見れば小麦だと分かるのだが、広告では「ぱっと見」の印象も考慮する必要があるからだ。



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