夫の料理への想いで見える、妻の夫に対する気持ちの変化

2010/04/26 06:35

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夫の手料理マクロミルは2010年4月20日、料理と夫婦関係に関する調査結果を発表した。それによると既婚女性の調査母体においては、約6割が「夫の手料理はまずくてもうれしい」と考えていることが分かった。また、約7割が「夫の手料理が自分(妻)より上手でも悔しくない」と考えている。一方、女性の年齢が重なるにつれ、それぞれ「まずいとうれしくない」「上手でも悔しくない」度が強くなる傾向が見受けられる(【発表リリース】)。



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今調査は2010年4月2日から4日にかけてインターネット経由で20歳以上の既婚女性を対象に行われたもので、有効回答数は516人。年齢階層比は20代・30代・40代・50歳以上で均等割り当て。

一部では立場が逆転している世帯もあるだろうが、現状では夫婦の場合「女性が料理担当」という世帯がほとんどを占めている。そこで、夫が手料理を作ったとして、その料理がまずかった場合「それでも嬉しい」と思うか否かについて尋ねたところ、全体では24.2%が「そう思う」、35.5%が「ややそう思う」と答え、合わせて59.7%が「夫の手料理はまずくても嬉しいわ」と考えているという結果となった。

↑ 夫の手料理はまずくてもうれしい
↑ 夫の手料理はまずくてもうれしい

ざっと見ると全体では「うれしい派」が多数派を占めるものの、経年と共に減少し、50歳以上では逆転現象を起こしている。そこで「そう思う=+2」「ややそう思う=+1」「あまりそう思わない=-1」「そう思わない=-2」と係数を割り振ってDI値を算出。その結果を棒グラフにしたのが次の図。

↑ 「夫の手料理はまずくてもうれしい」DI値
↑ 「夫の手料理はまずくてもうれしい」DI値

明らかに歳を経ると共に、「夫のまずい手料理」への評価が厳しく、言い換えれば「夫が作った」という後光が薄れていることが分かる。冷静な目で料理を評価しているのか、それとも「パートナーの手料理」という調味料に慣れたのか、あるいは夫を自分と同一視するようになり、だからこそ厳しいまなざしで手料理への評価を果たすようになったのか。

夫の方が料理の腕が上だった場合はどうだろう

それでは逆に夫の料理が美味しくて、自分(妻)よりも料理が上手だった場合、どんな心境を抱くだろうか。「悔しい」と思う人は全体では30.1%と約3割に達した。

↑ 夫の手料理が自分より上手だと悔しい
↑ 夫の手料理が自分より上手だと悔しい

興味深いのは、若年層ほど「悔しいと思う」派が多いこと。これも先の「まずくてもうれしい」同様に係数を割り振ってDI値を算出すると、そのようすがよくわかる。

↑ 「夫の手料理が自分より上手だと悔しい」DI値
↑ 「夫の手料理が自分より上手だと悔しい」DI値

DI値がマイナスなのは全体的に「悔しく無い」ことを意味する。そしてマイナス値が大きいほど、悔しく無い度合いが強い。若年層ほど悔しく思い、歳を経るにつれてその悔しさが薄らいでいくようすがよく把握できる。



両項目の結果を見直すと、

若年夫婦……夫が手料理を作ってくれたこと自体がうれしい。でも上手だとちょっと悔しい、かな?

壮年夫婦……夫の手料理がまずいとやっぱり嬉しく無いわね。だからといって上手でも別に悔しくないわよ

と、夫の料理を通して、妻の夫に対する想いの変化が見えてくる。これを「熱が醒めた」と見るのか、それとも本文中で触れたように「夫を夫としてではなく一人の個人として見るようになった」あるいは逆に「自分と同一視するまでの間柄となり、だからこそ特別扱いしなくなった」と見るのかは、意見が分かれるところ(あるいはさらに別の考え方があるかもしれない)。

逆に夫側としては、どのような想いを抱くのだろうか。特に「妻の手料理はまずくてもうれしい」という設問に、どう答えるのか。気になるところではある。



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