ユーザー数トップはアメリカ、では9年間の増加率トップは?…G8のインターネットの普及率など

2010/04/11 12:00

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G8先に【世界のインターネット普及率は26.6%…世界地域別インターネットの普及率など】【InternetWorldStats.com】にて先日発表された、2009年末の地域別インターネットの普及率などの数字を元に、エリア別のインターネットユーザー数をはじめとしたいくつかの関連実測値をグラフ化した。その後何人からか「具体的な国別のデータが知りたい」などのリクエストがあったので、2回に分けてその要望に応えることにする。まずはG8(主要国首脳会議)加盟国である日本、ドイツ、イギリス、アメリカ、フランス、イタリア、カナダ、ロシアについて。



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まずは直近データとして、2009年末におけるG8の国別のインターネットユーザー数と各地域の人口に対する比率、つまり普及率。

↑ G8・国別インターネットユーザー数と普及率(2009年末)
↑ G8・国別インターネットユーザー数と普及率(2009年末)

やはり頭数もごっそりとあり、インターネット先進国でもあるアメリカの数は群を抜いている。次いで日本、ドイツ、イギリスの順。普及率ではロシアとイタリアがやや低く、あとは7割台後半とほぼ横並び。ロシアやイタリアはそれだけ伸び代があるということになる、が……。

これを、G8のインターネットユーザーがどの国に多くいるのかで示した円グラフにすると、次のような形になる。アメリカはG8中4割強。次いで日本が1割強。この2国で過半数に達する。

↑ 国別インターネットユーザー数割合(G8全体に占める比率)(2009年)
↑ 国別インターネットユーザー数割合(G8全体に占める比率)(2009年)

以前の「世界全体に占めるエリア別比率」では、アメリカを含めた北米は14.4%でしかなかった。それが今グラフではアメリカだけで4割に達している。単純なインターネットユーザー数という観点ではG8構成国はさほど多く無いことが認識できる。

さてそれでは最後のグラフ。2000年末から2009年末の9年の間(インターネット関連技術、そして携帯情報端末が進歩した、いわゆるデジタルエイジでもある)における、各国の成長率はどのようなものだろうか。

↑ G8・国別インターネットユーザー数の増加数・倍率(2000年から2009年)
↑ G8・国別インターネットユーザー数の増加数・倍率(2000年から2009年)

元々人口数が多いアメリカだけあり、増加数もケタ違い。しかし2000年時点ですでに相当数のインターネットユーザーがいたため、伸び率ではG8中最低。ロシアはそれなりに数が増えているが、元々のユーザー数が少なかったため成長率が14.6倍と異様な状態になっている。それを除けば、フランス・イギリスがやや成長率で勝っていることが確認できる。



以上G8諸国のインターネット普及率事情をざっとグラフ化したわけだが、本文中でも触れているように、G8諸国は2000年の時点でそれなりにインターネットが普及していたこともあり、多くの国で成長率はさほど高く無い状態にある。また、人口そのものも世界全体で比較すれば、もっと多い国がいくつもあるため、先の「世界全体のエリア別区分」と比較すると、違和感を覚えるところもいくつが出てくる。

インターネットというメディアでは利用者一人一人の資質、利用ハードルにはさほど大きな差は無く、ある程度はパワープレイが効いてしまう面も否定できない。その点においては、インターネットの世界では「G8云々」という話はあまり意味を成さないのかもしれない。



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