パソコンで検索されることのトップは「趣味」、それではスマートフォンでは!?
2010/04/10 12:00
Google広報部は2010年4月6日、検索に関する調査結果の一部を発表した。それによると調査母体においては、パソコンで検索する事柄としてもっとも多いのは「趣味に関すること」だった。次いで「ショッピング」「地図」の順となっている。一方、モバイル(持ち運びが容易)という点では同じはずの携帯電話・スマートフォンでは、検索される要件に少なからぬ違いが見られることが確認されている。スマートフォンは検索においては画像の大きさなどから「地図」がトップについており、携帯電話より一歩パソコン側に近い認識・使われ方をしているようにも見受けられる(【発表リリース】)。
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今調査は2010年1月15日から16日にかけて小学生から50代の男女に対してインターネット経由で行われたもので、有効回答数は6600人。そのうち携帯電話を利用している人は5653人、スマートフォン利用者は390人。調査はマクロミルが担当した。
機種別にインターネット上で検索する内容のランキングを生成したところ、パソコンではトップに「趣味」が63.3%と高い割合でついた。時間をかけられる、表示が広くて色々な機能を利用した方が良い結果が得られる項目は、パソコンを用いる場合が多いようだ。また、上位5位の得票差があまりないことから、パソコンからの検索は多方面に向けて行われていることが分かる。
↑ インターネットで検索することランキング(複数回答)(パソコン、n=6600)(上位5位)
一方これが携帯電話となると様相が変わってくる。
↑ インターネットで検索することランキング(複数回答)(携帯電話、n=5653)(上位5位)
まず全体的な数字が低いことから、携帯電話で検索機能を使う頻度はパソコンと比べると低いことが分かる。そして上位5位でも値の差が大きく出ていることから、上位項目に検索対象が集中していることが確認できる。
そして移動中などにおける「即時性」を求める、それこそ腕時計を見て時間を確認するような感覚で利用する際には、「天気予報」や「乗換案内」などが多用されることも見て取れる。ただ、画像の広さの限界もあり、「地図」はさほど多くは無い。
同じモバイル系端末でもスマートフォンになると、携帯電話とは少々違った傾向を見せる。
↑ インターネットで検索することランキング(複数回答)(スマートフォン、n=390)(上位5位)
まずひと目でわかるのが、回答率の傾向がパソコンのそれに近い事。具体的には「上位層での回答率の差がさほどない」「回答率が高め」の2点。パソコン・携帯電話を足して2で割ったような雰囲気を見せている。
そして「即時性」という意味では「天気予報」や「乗換案内」同様によく利用され得る「地図」の項目が非常に高い回答率を得ていることが注目に値する。リリースでも言及されているが、大きな画面で見やすいことから、地図の利用価値が携帯電話以上に高まった結果といえる。「大きな画面」効果は第5位の趣味項目でもうかがい知ることができる。
もちろんスマートフォンがまだ普及し始めたばかりなので、比較的コアな利用者が集まりやすいことから、検索傾向がややマニアックな性向を見せている可能性は否定できない。しかし「趣味」はともかく、「地図」や「天気予報」などの一般情報はライト・ヘビー両ユーザーにとって移動の際に役立つ情報であることに違いは無く、結果の数字に大きな影響は与えていないと考えてよい。
検索サイトの利用性向という観点では、スマートフォンは同じモバイルの携帯電話よりもパソコンに近い立ち位置にあると見て良い。今後シェアが拡大するにつれて、インターネットの世界そのものにも少なからぬ影響を与えるに違いない。
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