パソコン・携帯電話・ニンテンドーDS…子供達のネット環境と利用状況

2010/04/07 07:05

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子供がグラフ化しているシーン先に【子供が初めて手にするネット接続機器、6割強は「ニンテンドーDS」】をはじめ何回かに分けて、ネットスターが2010年3月31日に発表した「家庭でのインターネット利用に関する実態調査の結果」を元に、家庭内におけるインターネット接続環境の普及具合などを紹介した。元々がパソコンを利用したインターネット経由の調査なので、「一般世帯すべて」と比較した場合、パソコン周りは正直ぶれが生じている可能性は否定できないが、ゲーム機関連の数字は十分に活用できる有意義なものといえる。今回はその「ゲーム機関連」にスポットライトを当てて、データを再構成してみることにした【利用データ元の発表リリース】



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今調査はマクロミル・バンダイナムコゲームスが2010年3月8日から15日にかけてインターネット経由で行ったもの。対象は「小学校3・4年生から高校生の子供を持つ保護者」と「小学生から中学生の子供」。保護者の年齢構成比は20代0.4%・30代35.3%・40代57.8%・50代6.4%・60代0.1%、保護者の子供構成比は小学校3-4年生・小学校5-6年生・中学生・高校生で均等割り当て。子供の構成比は小学校1-3年12.9%・小学校4-6年生で64.2%・中学生22.9%。有効回答数は保護者832件・子供2174件。調査母体の保護者と子供の間には直接の親子関係は無く、個々のもの。また、インターネット経由の調査であるため、インターネット周りのリテラシーが高めな調査母体なことに留意する必要がある。

子供がインターネットに接続可能なゲーム機を利用する場合、「家族全体で所有しているものを使う」「子供(達)専用機として所有しているものを使う」いずれかのパターンが考えられる。そこでまずは、家庭単位で保有しているゲーム機や携帯電話において、メールやウェブ閲覧などのインターネットへのアクセス行為をしている割合を算出した。

↑ 家庭内各機器の「インターネットを利用している(メールやウェブ閲覧)」割合(保護者が回答、全体比、複数回答、ゲーム機や携帯電話)
↑ 家庭内各機器の「インターネットを利用している(メールやウェブ閲覧)」割合(保護者が回答、全体比、複数回答、ゲーム機や携帯電話)

家庭全体としては携帯電話がもっとも多い。親が使っている場合も合わせて考えれば当然の話。一方、ゲーム機は据え置き型のゲーム機であるWiiが3割近く、携帯型ゲーム機のDSが2割近くを見せている。

それでは「子供専用」として子供達に与えられた機器の場合はどうだろうか。こちらは子供達自身に尋ねた結果。

↑ 子供だけの使用機器保有率・子供専用機器でのネット利用経験(複数回答、子供全体に占める割合、子供回答)
↑ 子供だけの使用機器保有率・子供専用機器でのネット利用経験(複数回答、子供全体に占める割合、子供回答)

読み方としては「子供が100人いたら72人は自分たちだけのニンテンドーDSを持ち、20人がそのニンテンドーDSを使ってウェブ閲覧などのインターネット利用をした経験がある」という形。回答対象が小中学生のため、自分だけの携帯電話の保有率はさほど高くない。それでもインターネット利用率は高めで、ニンテンドーDSに次ぐ高さを見せている。また双方とも「全体に占める割合」の値なので、必然的に「使用率>>ネット利用経験率」となる。

ここで「子供専用の機器保有率」と「全体に占める、その機器を利用したインターネット利用経験」の双方が分かったため、「自分たち専用の機器を持つ子供のうち、どれくらいの割合でウェブ閲覧などインターネットを利用した経験があるか」が算出できる。

↑ 子供専用機器保有者における、インターネット利用経験率
↑ 子供専用機器保有者における、インターネット利用経験率

自分達専用のネット接続可能な
ゲーム機を持つ子供の約3割が
ウェブ閲覧などネットの利用を
したことがある
自分の携帯電話の保有者の6割近くがインターネット利用経験を持っていることになる。それ以上に興味深いのは、ゲーム機の「保有者内のインターネット利用経験率がほぼ横並びで3割」を見せていること。Wiiはやや高めだが、それでも大体3割台という範ちゅうに入る。個々の機種別の準備環境による違いもあるが、「インターネット接続ができるゲーム機を自分たち専用として所有している子供の約3割が、ウェブ閲覧などのインターネット利用経験を持つ」という結果が導き出せる。



【子供がネットトラブルを起こしそうな場所、親はちゃんと把握して……ない!?】【トップは「保護者が」だが……ネット世界の「利用上の注意」「暗黙の了解」は誰が教えるべき?】にもあるように、親の立場にいる人たちは、子供のインターネット利用に対し、やや甘めに見ている感が強い。まるで自転車や自動販売機の使い方と同じように「少々教える必要はあるけれど、あとは使いながら自分で慣れてもらおう」と考えている雰囲気すら見受けられる。

しかし実際には自転車や自動販売機どころではなく、自動車の運転と同じくらいのリスクや「知っておかねばならないこと」があるのが、インターネットの世界。子供達の周囲に居る人が積極的に啓蒙していかねばならないことは言うまでも無い。



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