ケータイ経由では30代以降は過半数が「していない」…mixiやブログなどのコミュニティサイトの書き込み傾向
2010/04/02 19:30
【NTTドコモ(9437)】の100%子会社のドコモ・ドットコムは2010年4月1日、コミュニティサイトの利用動向調査の結果を一部公開した。それによると調査母体においては、パソコン経由と携帯電話経由では、他人のブログなどへのコメントやトラックバックも含めた「書き込み行為」の傾向に大きな違いが見られることが分かった。パソコン経由ではすべての年齢階層で高い書き込み率を確認できるが、携帯電話では10代・20代までが高い層で、30代以降になると過半数の人が「書き込みはしていない」と回答している(【発表リリース、PDF】)。
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今調査は2009年12月3日から6日にかけて、第三世代携帯電話を所有する13歳以上のうち、1か月以内にmixiやGREE、モバゲータウン、アメーバブログ、FC2ブログ、魔法のiらんどのいずれかのコミュニティサイトを利用した経験がある人に対して、インターネット(パソコン)経由で行われたもので、有効回答数は2200。男女比は1099対1101。機種区分はNTTドコモユーザー833人、auユーザー742人、ソフトバンクモバイルユーザー625人。
mixiなどのSNSやブログは代表的なCGM(Consumer Generated Media、利用者が内容を創って行くメディアのこと)で、どれだけ利用者が閲覧するかだけではなく、その利用者が書き込みをしてくれるかが、成長・活性化のキーポイントとなる。そこで調査母体に対し、パソコン・携帯電話それぞれにおいて、自分のブログだけでなく他人のブログやSNSの記事に対してコメントやトラックバックも含めた「書き込み」行為をしたかいなかについて尋ねたところ、パソコンでは79.3%、携帯電話では47.5%の人が「(この一か月以内において)書き込みをした」と回答している。パソコンと比べて携帯電話では、書き込みの割合は低いように見える。
↑ パソコン経由でどれくらい自分のブログへの書き込み、他のブログ・記事・SNSなどにコメントやトラックバックをしているか
↑ 携帯電話経由でどれくらい自分のブログへの書き込み、他のブログ・記事・SNSなどにコメントやトラックバックをしているか
ぱっと見で分かるのは「する・しない」だけでなく「している人のサイト数」においても、パソコン経由の場合の方が多い事。例えば「3サイト以上」の場合パソコンは25.3%にも達している一方、携帯電話はわずか8.9%。今調査がパソコン経由で行われていることを考えると、【携帯電話とパソコンを両方使う人、メインに使っているのはどちら?】にもあるように(多くの情報を得られやすい、入力がしやすいなどの理由から)、手間のかかる書き込み行為はパソコンをメインにするのも仕方がない気がする。
また、年齢階層別で見ると、
・携帯電話経由では「10・20代」「30・40代」「50歳以上」の3階層による「世代間格差」が生じている。
のが確認できる。一言で表現すれば「コミュニティサイトでの書き込み行為は、若年層ほど携帯電話に寄るところが増え、歳を経るにつれてパソコン経由の場合が多くなる」となる。これは【10代は6割以上! 若年女性ほどケータイ利用でブログやSNS更新】にもあるように、自分のブログ・SNSの更新に限った話でも同様の傾向が見られる。
これが単に「高齢者は入力部分・表示画面が小さい携帯電話では、書き込みのために多数の入力をするのを嫌う」からなのか、「若年層(いわゆるケータイ世代)は携帯電話を使った書き込みなどの行動に慣れているから積極的に行っている」のか、いずれの事由が強い影響をもたらしているのかまでは分からない。もし後者ならば、「ケータイ世代」が歳をとって30・40代でも「ケータイ世代」が主流になるにつれ、携帯電話経由の書き込みの頻度も上がり、今回のようなグラフも違った形を見せるに違いない。
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