【更新】吸っている人・いない人、大きく分かれる「喫煙者のマナー」の良し悪し
2010/03/28 08:10
クロス・マーケティングは2010年3月26日、喫煙者の喫煙行動や「たばこ税」増税に関する意識の違いに関する調査結果の一部を発表した。それによると調査母体においては、「一般論としての喫煙時また喫煙者のマナー」に対する感じ方について、喫煙者と非喫煙者との間に大きな差異があることが分かった。喫煙者は多くが「マナーは良い」と感じているのに対し、非喫煙者は「守れていない」派が7割近くを占めるという結果が出ている([発表リリース])。
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今調査は2010年3月10日から11日にかけて、首都圏一都三県の20-59歳の社会人男女に対してインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1600人。男女比は1対1、年系階層比は10歳区切りで均等割り当て。
たばこを吸うときのマナー(副流煙の問題など)は喫煙問題がテーマとなる際に、必ず焦点となるもの。元々禁煙している人と喫煙している人との間には、同じような場面でも「マナーが良い・悪い」の判断が分かれるとまで言われている。それでは実際には一般論として、現状の(喫煙者は自分の、非喫煙者は喫煙者の)喫煙時のマナーについてどのようなあんばいかについて尋ねた結果が次のグラフ。
↑ 喫煙時または喫煙者のマナー
喫煙者は90.3%が「マナーを守れている」派なのに対し、喫煙経験・現在禁煙派は28.6%にまで落ちる。そして元々禁煙派にいたっては15.1%しかいない。同じ世界に住んでいるにも関わらず、まるで別世界で質問したような回答結果である。
これにはいくつか原因が考えられる。喫煙者は自律的、あるいは周囲の目を気にする形でマナーを極力守ろうとする人が多い。それが結果的に第三者から見て「マナーが守れているか否か」は別問題で、自意識として持っているため、「(自分は)守っている」という回答が多い。
一方で元々吸った経験が無い人は、どうしても喫煙者の「マナー違反」に目が留まってしまいがちで、また印象にも強く残ることになる。自分が目撃したマナー違反な喫煙者は全体の何%にも満たないかもしれないのに、その人を「喫煙者の代表者」として認識してしまう。だから「喫煙者は皆マナーが悪い」と思ってしまうわけだ。
また、そもそも論として「マナーが守れている・守れていないの境界線はどこにあるか」という点でも、喫煙者・非喫煙者との間の壁は決して低くない。それがこれだけの差異を生み出す原因の一つともいえる。
そのように考えれば、「昔喫煙経験があるが、今は喫煙していない」という中立的な立場の人の意見が、一番社会全体の実情に近いと見てよいかもしれない。すると「マナーを守っている人は3割、守っていない人は5割」という目算に落ち着く。恐らくはこのあたりが妥当な数字ではないだろうか。
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