小中学生のケータイのお相手は? 「学校の友達」86.1%・「親」が85.7%
2010/03/23 04:50
ネットマイルは2010年3月16日、小中学生を対象にした携帯電話に関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては、通話やメールをする相手としてもっとも多くの人が選んだのは「学校の友達」だった。ほぼ同じ割合で「親」も挙げられており、小中学生では携帯電話が「学校の友達とのコミュニケーションツール」「親との会話・防犯用アイテム」として用いられている状況が再確認できる。また、3-4割は「メル友」と回答しており、小中学生の段階でもすでに「インターネットを介しての知人関係」が構築されていることを示唆する結果も出ている([発表リリース、pdf])。
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今調査は2010年2月10日から14日にかけて、子供向けコミュニティサイト「サークルリンク」内で会員向けに行われたもので、有効回答数は560人。男女比は30.2対69.8。学年階層別は小学6年生158人・小学5年生146人・小学4年生89人・中学1年生65人など。なお小学低学年に該当する小学1・2年生は回答数が28人と少数のため、今件記事では省略している。
【「子供向け携帯電話」は全体で16%・小学生では6割が利用】や【子どもに与える携帯電話、そのメリットとデメリット、そして保護者の思惑】などにもあるように、子供に携帯電話を持たせることは、防犯などのメリットがある一方、色々な「悪事」に巻き込まれるリスクがある・夢中になって勉学などがおろそかになるなどのデメリットも存在する。それがかいま見れるのが、今件の「通話・メールをする相手」のアンケート結果。トップ2には「学校の友達」「親」が相並び、冒頭でも触れたように「リアルな友達関係にある人との関係強化」「防犯のための親との会話、コミュニケーションの強化」が行われていることが分かる。
↑ 通話・メールをする相手(非保有者は持っていた場合を想定、複数回答)
「学校の友達」の場合は単純に「関係強化」と「使いすぎ」の双方が予想されるが、これはどちらか一方の特定が出来ないため、保護者側としては判断が難しい。また「学校以外の友達」は塾通いなども想定されるため、こちらも同様の立ち位置。
保護者が気になるのはむしろ「メル友」「恋人」だろう。小中学生の時点で大丈夫かしら、分別もついていないだろうに、と心配をする可能性も否定できまい。
これを属性別で見ると、いくつかの傾向が確認できる。
↑ 通話・メールをする相手(非保有者は持っていた場合を想定、複数回答)(属性別)
・現実でもよく顔を合わせる相手との通話、メールは歳を経るに連れて機会が減少する
・普段顔を合わせない相手(メル友、学校以外の友達)とは歳を経るにつれて機会が増加する
・ただし学校の友達とは、歳を経るにつれ、通話やメールの機会が増加する
【高校生から小中学生へ……5年で大きく浸透する携帯電話】の後半部分で解説しているが、小学生から中学生、そして今件では対象外だが高校生になるに連れ、友達周辺の携帯電話保有率が上がるにつれて、「コミュニケーションツールとしての携帯電話」の有益度が上昇していくため、メールを使って友達に連絡をするケースが急増する。これが「学校の友達」項目で、上昇をしていく結果を生み出していると考えれば納得がいく。
また、女の子の携帯好きはすでにご承知の通りだが、歳と共に「実際には(ほとんど)顔を合わさない相手とも通話・メールをする機会が増える」のも確認できる。「学校以外の友達」「メル友」が良い例だ。冒頭でも触れているように、インターネットを介して知人関係を押し広げていく様子が見て取れる。
保護者の立ち位置にある人は、このような状況を認識した上で、子供に与える携帯電話の種類や使用上のルールを定めてみるべき。自身の固定概念だけでキツいルールを作っても、守られることも無く、形骸的なものとなることは必至だからだ。むしろ啓蒙するくらいの心構えが必要といえる。
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