世界初の自動カレンダー、でも重要なのは「今日の日付」ではなくて……

2010/03/13 07:44

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自動カレンダーイメージモーターを使って強風を創り出し、その風で落ち葉を飛ばして集める機械のことを「Leaf blower」と呼ぶ。庭を持つ住宅を構えることが難しい、あっても猫の額のようなものでしかない日本ではあまり需要がないが、欧米では結構メジャーな家庭用品なのだそうな。その「Leaf blower」の広告で、「これはセンスがある!」というものをI Believe in Advertisingで見つけることができた。今回はこれを紹介することにしよう。



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↑ いわゆる日めくりカレンダー。一枚一枚が葉っぱを模している。
↑ いわゆる日めくりカレンダー。一枚一枚が葉っぱを模している。


↑ モーターの回転により、毎日毎日自動的に一日分のカレンダーが切られ、下に落ちていく。そう、まるで枯れ葉が落ちていくように。

これはチェーンソーや高水圧洗浄機、草刈り機など、主に庭関係の家庭用品を提供する世界的なメーカー【STIHL(スティール)】社の広告。世界に展開する事業を行っているだけに、広報宣伝もワールドワイドに通用するような、そしてインパクトのあるものをとの願いもあり、広告代理店が受けた依頼は「未だかつてない何かを創り出して、自社の商品Leaf blowerをアピールしてほしい」。

そこで考え出されたのが、この自動日めくりカレンダー。カレンダーの一枚一枚が枯れ葉のようなデザインをしているだけでも十分斬新だが、このカレンダーの肝は「自動的に毎日一枚ずつ切断され、下に落ちていく」点にある。

カレンダーの一枚一枚イメージ単に自動的に切り替わるだけなら、パソコン上のヴィジットでも良い。だが、このカレンダーは枯れ葉をデザインしているため、「自動的に日が代わるのだから放置していいヤ」とばかりにそのままにしておくと、下に切断された「枯れ葉のようなカレンダーの紙」が山積みになってしまう仕組み。

その姿はまるで放置されたままの枯れ葉のようですらある。そこでSTIHL社の「Leaf blower」が改めて連想されるワケだ。毎日を構成するカレンダー一枚一枚のデザインが異なるのも、この「枯れ葉の山」をリアルに表現するためのものと理解出来れば、「なるほど」と納得がいく。

さらに「そこまでこだわらなくても良いのに……」と思わせるのが、カレンダーの取り扱い期間。普通の日めくりカレンダーなら1月1日から12月31日までが用意されているのだが、このカレンダーは「枯れ葉が落ちるのは秋に限られる。だからこのカレンダーがカバーするのも秋の期間のみ」とばかりに、9月23日から12月21日の分までしか日取りが用意されていない。

残念ながらこのカレンダーはプロモーション用のため、実際に量産されて販売促進用として配られたわけではないようだ。それでも「なんかいいよね」と思わせてくれるデザインには違いない。



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