【更新】「わけあり品」見た目はあまり気にしない、「野菜」は4割「安けりゃOK!」
2010/03/11 07:01
ヤフーバリューインサイトは2010年3月10日、節約志向を言い換えた新しい消費スタイル(同社では「スマート消費」と呼んでいる)について、食品にスポットライトを当てた調査結果を発表した。それによると調査母体においては、野菜の「賢い買い方」として4割強の人が「安ければ見た目がわけあり的なものでも気にすることなく購入する」と回答していることが分かった。一方で簡易梱包に対する肯定派は意外に少なく、1割強しかいないことも判明している([発表リリース])。
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今調査は2010年2月19日から21日にかけて、首都圏一都三県に在住の20-59歳の女性400人に対し、インターネット経由で行われたもの。年齢階層比は5歳刻みで均等割り当て。
野菜や果物をはじめとした加工されていない食材や、パンなどの「地」が見える食品では特に、見た目が今一つだったり賞味期限が間近、あるいは仕入れ切り替えの関係で通常品より安い価格がつけられることがある。【できることからやってみよう……期限切れ間近の食品を買い、財布も心も豊かに】でも触れた、賞味期限間近な食品の購入もその一例といえる。また【「安い店」「安い品物」「まとめ買い」 景気悪化の 食への対策】などにある「トレードダウン」という考え方もほぼ意味を同じくするものといえる。
今調査ではそれらの「お値打ち品」の購入をはじめとした、さまざまな「賢い買い方」についての利用意向について、その一部を紹介している。そのうち野菜に関する項目のデータを再構築したグラフが次の図。
↑ 今後の「賢い買い物」意向(とまと、なすなどの果菜系野菜)
↑ 今後の「賢い買い物」意向(きゃべつなど葉物系野菜)
↑ 今後の「賢い買い物」意向(じゃがいもなど根菜系野菜)
↑ 今後の「賢い買い物」意向(みかんなどの果物)
特に野菜は輸送の関係で「形が整っていないと流通経路にのりにくい」という問題がある。しかし消費者側の立場にしてみれば、どのようなタイプの野菜でも見た目はあまり気にしていないということが分かる。逆に簡易包装についてはあまり興味関心を引かないようだ。
また気になるのは「自分でつくる」の項目。【ガスコンロのボンベを燃料にする耕運機「ピアンタ FV200」、販売台数1万台突破】などでも触れているように、余暇時間が増えたことや節約志向の高まりを背景に、家庭菜園が浸透しつつある傾向が見られる。しかし現状では「自分で野菜を作って食卓に並べる」という考え方を持つ人は、少数派に留まっているようだ。
今件では特に「形崩れな野菜も、消費者からは受け入れられる対象にある」ということが認識できたのが興味深い。「正規品を通常価格で」との差異も、安さ次第でさらに縮めることができるかもしれない。野菜を購入する消費者はもちろん、販売の立ち位置にある小売業や流通関係者にとっても、意味のある結果といえよう。
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