【更新】隣の人のたばこの煙で「喫煙」はゴメン? 公共施設やホテルでの全面禁煙に賛成は76.8%
2010/03/11 06:58
「ブロッチ」などを展開するアイシェアなどは2010年3月10日、【30センチ? 3メートル? 「たばこの煙」とその害はどこまで届く? 】などても解説した、他人のたばこから立ち上る煙を吸いこんでしまうことによる喫煙状態、いわゆる「受動喫煙」に関する意識調査結果を発表した。それによると調査母体においては、受動喫煙対策として飲食店やホテル、職場などが全面禁煙になることについて賛成している人は76.8%に達していることが分かった。年齢階層別で見ると若年層ほど賛成派が多く、現在喫煙・禁煙別で区分すると圧倒的に「喫煙している人」の賛成が少ない傾向も確認できる([発表リリース])。
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今調査はアイシェアが2010年2月18日から2月23日の間、無料メール転送サービスCLUB BBQの登録会員(携帯電話による個人認証を利用したもの)に対して行ったもので、有効回答数は411人。男女比は53.5対46.5で、年齢階層比は20代28.7%、30代32.6%、40代38.7%。
「受動喫煙」とは他人の吸っているたばこの煙で、本来喫煙するつもりの無かった第三者が喫煙しているのと同じような状態になってしまうこと。この煙のことを副流煙(ふくりゅうえん)と呼び、喫煙者本人が吸う主流煙よりマイナスの影響が大きい。最近では分煙化が進んでいるが、通常の分煙では副流煙を完全に防ぐのが難しいとの判断から、公共施設や職場での原則禁煙化が厚生労働省によって検討されている。
これを受け、飲食店やホテル、職場などが全面禁煙になることについてどう思うかを尋ねたところ、全体では76.8%の人が禁煙化に賛成するという意見を示した。強い賛成意向の人だけでも6割近くに達しており、賛成意見はかなり強い状態なのが分かる。
↑ 受動喫煙対策のため、飲食店やホテル、職場などが全面禁煙になることについてどう思いますか?
男女別では女性の方が、年齢階層別では若年層の方が賛成派が多い。これは後に触れるが、それらの層の方が元々喫煙していない人の割合が高いのが最大の要因。
それでは回答者が現在喫煙しているか、禁煙状態にあるかの区分で、禁煙化に賛成か否かを尋ねたらどうなるか。モノの見事に「自分の都合」を表す結果が出ている。
↑ 受動喫煙対策のため、飲食店やホテル、職場などが全面禁煙になることについてどう思いますか?(当事者の喫煙状態別)
現在喫煙している人は、その喫煙割合が強いほど反対意見が大きい。一方で現在禁煙(あるいは喫煙していない)人は、多少の違いはあれど強い賛成意向を示している。やはり喫煙当事者にとっては「生活圏の一部を奪われる」ことに対する反発が強いのだろう。
「受動喫煙」については【「夫が喫煙」=「妻の肺がんリスク2倍】という話もあり、単純に「煙たいのがイヤ」云々では留まらない話。世の中の流れとしても、公共施設での全面禁煙の流れは仕方の無い話のように見えるが、今件はどのような決着を見せるのだろうか。
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