この先でお金や時間をかけるもの、若者「貯蓄」団塊は「レジャー」
2010/02/21 07:09
ネットマイルは2010年2月18日、ライフスタイルの世代比較に関する調査結果を発表した。それによると調査母体全体では、「この先、お金や時間をかけたいもの」のトップには「旅行、レジャー」がついたことが分かった。世代別では若年層が「貯蓄」の意見がもっとも多いのに対し、団塊世代では「旅行、レジャー」が一番で「健康」が次点につくなど、世代によって消費性向が大きく異なるようすが見て取れる([発表リリース、PDF])。
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今調査は2010年2月4日にインターネット経由で行われたもので、有効回答数は400。男女比は1対1、年齢階層比は20-25歳未満が50.0%・55-60歳未満が25.0%・60-65歳未満が25.0%。なお「50-60歳未満」「60-65歳未満」を合わせて、いわゆる「団塊世代」と呼んでいる。
今回スポットライトを当てた項目「この先、お金や時間をかけたいもの」は、消費者の消費性向を知る上でも大切なもので、特に世代間の消費対象の違いが分かる興味深いデータといえる。全体の値も一応算出されているが、調査母体が若年・団塊世代で二分されているため、参考値程度の意味しかない。
↑ あなたはこの先、何に対してお金や時間をかけたいと思いますか(複数回答、上位20位)
一応「上位20位」ということではあるが、その中でも「旅行、レジャー」は飛びぬけて数字が高い。世代を問わず、それなりにお金も時間もかけて旅行やレジャーを楽しみたいという願望は高いようだ。
留意すべきは次の、世代別の回答結果。
↑ あなたはこの先、何に対してお金や時間をかけたいと思いますか(複数回答、上位20位)(世代別)
「旅行、レジャー」「外食、グルメ」
・若年層に人気
「貯蓄」「娯楽、イベント」「友人との交流」「音楽、映像」「ファッション」「教養・資格取得」
・団塊世代に人気
「健康」「同居している家族との絆」
30%以上の得票項目について列挙したが、旅行や食事には世代を問わず人気があるのに対し、若年層は「将来への備え」と共に「現在を楽しむ」(≒直接消費)ことに、団塊世代は「精神的なもの」と「現状への対策」(≒間接投資)に重点を置いていることが分かる。
不景気・世情不安を反映して「貯蓄」への注目が高まっているという話を聞くが、それはどちらかといえば若年層が強く感じていること、健康ブームは歳を経ている世代に起きていることなど、世代によって消費スタイル・消費願望は大きく異なる。
消費動向を見る際には世間全体の消費性向そのものはもちろんだが、世代別の好き嫌い・趣向についても十分留意する必要があるだろう。
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