【更新】大きなアレを加えるだけで「こんなところにも!?」と驚かされる自動車の広告
2010/02/22 07:16
先に【ポリタンクを並べるだけで「うちのクルマはこんなにも高性能!」をアピールした広告】で、燃費の良さをポリタンクの大きさの違いで表した軽自動車「スマート(Smart)」(日本では現在はメルセデス・ベンツ日本が対応・販売。【公式サイト】)の広告を紹介した。この「Smart」という車、小ささや燃費の良さによほど自信があるようで、手を変え品を変え、奇抜なアイディアでその特性をアピールしている。今回紹介するのもその「Smart」の広告の一つ。今度は燃費では無くそのサイズについて、「なるほど」と思わせる方法で強く印象付けている(I Believe in Advertising)。
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↑ 黄色のSmartの後部には巨大な靴べらが。これを置くだけで、「靴べらでキツめの靴を履く」場面をイメージし、「こんなにも狭いところへも駐車できる」という印象がより一層強くなる。
↑ 赤や青のSmartも。街行く人も「何か大きなものが車の後ろにあるぞ……」と注目することしきり。
これはカナダのトロントで2010年2月12日から21日まで開催された「Canadian International Auto Show 2010」と共に展開された広告。今回のポスターはサイズの小ささを強調したものとなっている。全長3メートルも無い([公式サイトのスペック表]によれば2.72メートル)ので、あまり駐車スペースの取れない都心部でもラクラク駐車できますよ、ということをアピールするためものだが、これに巨大な靴べらを用いている。
単純に前後の車の間に駐車しただけなら、「ああ、ちょっと小さい車かな」と気にも留めないだろう。ところが巨大な靴べらを用意してSmartの後部に挟み込むことで、通行人はまずこの靴べらに気が付き、その靴べらがSmartとその後ろの車のスキマに挟まっている(ような)状態にあるのを確認する。
そして自分の頭に「靴べらでキツめの靴を履く」場面を思い浮べることだろう。するとイメージと連想する形で「こんなにも狭いところへも駐車できるのか、この車はスゴいな」とその小ささが強力に記憶に刻まれるわけだ。
もちろんその靴べらに「Smart」のロゴを描くのも忘れていない。これでこの靴べらは「Smart」の小ささを強調するアイテムとしてだけでなく、名前を告知するための看板の役目も果たすことになる。
説明によれば撮影のためにカナダの主要都市で実際にこの「巨大靴べら」を使って駐車させたとのことだが、残念ながら撮影の状況を映した動画は見つからなかった。もしあったら、きっと多くの人が驚き、そしてうなづいていたことだろう。
日本でこんなことをしたらレッカー移動させられてしまいそうだが、発想としては非常に面白い。特に日常生活の一シーンと結び付けてその特性を表現するあたりが実に巧み。デザインした人の発想力の豊かさに、つくづく頭が下がる思いではある。
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