米クリスマス商戦におけるクレジットカードの種類別使われ度合い
2010/02/17 07:17
先に【カードが減り現金増加傾向!? 米クリスマス商戦におけるクレジットカードの使われ度合い】でアメリカのクリスマス商戦における支払い手段の変移をグラフ化し、「クレジットカードの利用頻度が低下してる、かも?」という話をした。その際に用いた【全米小売業協会(National Retail Federation)】のプレスリリース【Procrastination Abounds as NRF Survey Finds Most Have Completed Less than Half of Shopping】内のデータ【(フルのデータ(PDF))】には、その他にもいくつかの興味深いデータが掲載されていた。今回はその中から、「もしクレジットカードを使って買い物をするとすれば、どの種類のカードを使うのか」(要は使えるのか・いつも使っているのか)についてグラフ化を行うこととする。
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データの区分は「アメリカン・エキスプレス」「ディスカバー」「マスターカード」「ビザ」「店ごとのクレジットカード」の5種類。複数回答形式なので、全部を合わせて100%になるわけではない。先の記事にもあるように、「もっとも多く使った支払い手段」としてクレジットカードを挙げた人は全体で30.9%でしかないので、概して累計が100%を切る結果となっている。
比較対象のため、先の記事の性別・年齢階層による「もっとも使った支払い手段」のグラフを併記しておこう。
↑ 自分がクリスマス商戦時にプレゼントなどを購入する際、どんな手段をもっともよく使うか(択一)(2009年末)(全米小売業協会)(再録)
↑ もしクレジットカードを使ってクリスマス商戦時にプレゼントなどを購入する場合、どのカードを使うか(複数回答)(2009年末)(全米小売業協会)
日本では大体「ビザかマスターがあれば問題ナシ」「ちょっとハイソな人はアメリカン・エキスプレス」というところ。今データによれば、アメリカではクリスマス商戦で使われるカードとしてもっとも多用されている・されるのはビザカードということのようだ。次いでマスターカード、ディスカバー、アメリカン・エキスプレスの順。
興味深いのはディスカバーで、歳を経るほどに利用率が高まる傾向にある。一方日本でお馴染みのマスター・ビザカードは若年層の利用が多く(マスターカードはそれほどでもないが)、歳を経るにつれて利用率を低めていく。年代毎の流行り、あるいは利用制限による使い勝手の良しあしなども反映されているのだろう。
先の記事【カードが減り現金増加傾向!? 米クリスマス商戦におけるクレジットカードの使われ度合い】でも触れているがアメリカでは景気後退・先行き不透明感、さらにはカード関連の法令強化とカード会社各社の引き締めで、利用者がクレジットカードを使いにくい環境になり、利用者側もカード利用を控える傾向を強めている。
これが一過性のものか、それともアメリカの人たちの消費性向を大きく変える兆しとなるのかは今のところ判断が付きかねるが、少なくとも現状が「動きを見せている」ことだけは間違いない。カード会社各社もその「動き」に従い、厳しい経営判断を迫られるところが出てくることだろう。
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