コンビニで一度にいくら買い物する?「500円-1000円」が4割
2010/02/07 07:18
ディムスドライブは2010年2月4日、コンビニエンスストア(コンビニ)の利用に関する調査結果を発表した。それによると調査母体のうちコンビニ利用者においては、1回のコンビニ利用で使う金額は「500円-1000円未満」の人が39.9%、「300円-500円未満」の人が33.5%に達し、「300円-1000円未満」がボリュームゾーンであることが分かった。また年齢階層別では可処分所得の関係からか、若年層ほど利用金額が低い傾向がある(【発表ページ】)。
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今調査は2009年9月2日から9月17日の間にインターネット経由で行われたもので、有効回答数は8317人男女比は47.6対52.4で、配偶者がいるのは62.6%。年齢階層比は10代0.8%・20代12.0%・30代33.2%・40代31.6%・50代15.8%・60代以上6.6%。
調査母体では(頻度を抜きに考えて)コンビニの利用者は98.0%にも達していた。その人たちに1回のコンビニ利用でどのくらいの金額を使うかを尋ねたところ、全体では「300円-500円未満」「500円-1000円未満」の層がボリュームゾーンとなった。千円札1枚でのお買い物が、コンビニでもっとも多くの人が行っているスタイルなわけだ。
↑ 1回のお買い物で使う金額は、だいたい平均でいくらぐらいですか?(コンビニ利用者限定)
1行動分(食事など)だけ。
まとめ買いはあまり無い。
スーパーやディスカウントストアと違い、コンビニでのお買い物は「1回の来店で生活行動の一度分(食事一回分、あるいはそれプラスデザート)」「特定の品物を買うため」に足を運ぶというパターンが多い(何しろ「いつでも開いている」のがコンビニの存在意義なので、閉まっていたり品切れを起こしていることを想定する必要がない。そのため、こまめな買い物でも問題がないわけだ)。それゆえに、単価がそれほど高くないのもよく理解できよう。
これを年齢階層別に見ると、興味深い結果が確認できる。
↑ 1回のお買い物で使う金額は、平均でいくらぐらいですか?(コンビニ利用者限定)(年齢階層別)
10代は4人に1人が300円未満なのに対し、60代以上はわずか8.2%。300円-500円層には大きな違いはないが、500円-1000円・1000円-3000円・3000円以上層は明らかに「若年層の方が少なく、高齢層の方が多い」傾向が見られる。要は「コンビニでは来客年齢層が上になるほど、一度のお買いものあたりの単価も高い」ということ。
可処分所得の違い(当然高齢者ほど高い)や、コンビニで購入する商品の平均価格を考えれば、納得のいく話。しかしそれでも、改めてグラフ化で確認すると感慨深いものがある。
人口構成比の変化や若年層のコンビニ離れの徴候(【コンビニ来訪客の世代分布】)を見る限り、「客単価が高い高齢者の来客比率が高まる傾向」はコンビニにとってはありがたい傾向ともいえる。しかし商品の品揃えを高齢者にスライドし過ぎると、ますます若年層が離れてしまうという、諸刃の剣状態であることもまた事実。それにいくら客単価が高くとも、来客数そのものが減少してしまっては元も子もない。
コンビニ経営側としては地域の特性を見極めた上で、オールラウンドな「コンビニ」の姿を求め、お財布の中身が寂しい人もそうでない人も、安心して足を運べる場所を創り上げていくべきだろう。
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