「切れすぎちゃって困るの♪」な包丁の広告
2010/02/05 06:57
野菜や果物を切るのに欠かせない、包丁やナイフ。その善し悪しはまず第一に「良く切れるか否か」で判断される。切れ味が鋭いほど思うがままに野菜を切れるし、断面も美しいものとなり、細胞を潰さずに切断することで味の劣化も最小限に留めることができる。その「包丁の切れ味」をひと目で理解できるのが、今回紹介する【WMF社】の包丁の広告だ(Coloribus.com)。
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↑ 勢い余ってまな板まで”斬”れちゃいました(笑)
WMF社とは「Wurttembergische Metallwaren Fabrik」のことで、高級・高品質な金属・刃物製品を1世紀半以上に渡って提供しているドイツの会社。1845年に開業し、ヨーロッパの食文化に貢献している。ヨーロッパを中心に展開しているが、例えば『アマゾンで「WMF」「キッチン」』で検索すれば、日本でも数多くの同社商品を確認することが可能だ。
さて話を戻して。上の写真はそのままズバリ、包丁の切れ味をオーバーに表現したもの。お肉を切ろうとしたら、勢い余ってその下のまな板まですっぱりと切れてしまった様子。ここまで来ると「切れる」という表現より「斬れる」の方が近いかもしれない。
もろちん実際のWMF社の包丁で、普通の人が調理している最中にこんなハプニングが起きるはずはない。ただ広告の手法として「現実よりオーバーに描写することで、表現したい、アピールしたいことを印象深くさせる」のは良くある話。この写真を見た人は「そんなことあるわけないじゃん」としながらも、「そこまで切れるものなのか……」と関心を寄せるはずだ。キャッチコピーに「あなたが思っている以上に、うちの包丁の切れ味は抜群ですよ(Sharper than you think.)」というあたり、切れ味に対する自信がうかがえる。
Coloribus.comには他にもWMF社の同様なコンセプトの広告がいくつか紹介されている。どれもみな、日常生活のごくありふれたシーンでの1カットで、「あらいやだ、下まで切れちゃたわ」という声が聞こえてきそうなものばかり。
↑ ニンジンざっくざく。「そこまで切る前に気が付けよ」というヤボなツッコミは無し。
↑ ピザプレート。上に乗せていたピザを切ったら下のプレートまで。良く見ると、さらにその下のテーブルにも深い溝が入っているのが分かる。
中途半端な誇張はその商品の性能を誤解させる恐れがあるため、広告としては相応しくない。しかし今回のMMFのようなものなら、現実にはそのようなことはあり得ないという認識をした上で、楽しく眺め、頭の中でツッコミを入れることができる。
この類の広告はうまくマッチする素材が中々見つからないので見かけるチャンスも少ない。もし遭遇できたらその機会を感謝しながら、ニヤニヤしつつ見て楽しむのが良いだろう。
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