【更新】男性は「最寄り駅に近い」「勤務先との行き来が楽」、では女性は?……男女で異なる「住みやすい場所」の価値観

2010/02/04 07:06

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最寄駅イメージ不動産総合情報サービスのアットホームは2010年1月28日、一人暮らしの実情と部屋探しに関するアンケート調査結果を発表した。それによると調査母体のうち社会人においては、今後新たに住まい探しをする時に環境面で重視する点では70.8%の人が「最寄駅から近い」と答えた。調査対象が首都圏ということもあり、鉄道を移動の中心としてとらえ、できるだけ利用しやすい環境が「住みやすい場所」と考えているようだ。また、男女別では男性が会社を中心に考えているのに対し、女性は日常生活の環境を重視しており、男女間で「プライベートの時間を重視するか否か」の価値観が、重視する環境の違いにも表れている([発表リリース])。



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今調査は2009年11月14日から17日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は800人。男女比は1対1。首都圏(一都三県)で一人暮らしをしている18-29歳の学生・社会人を対象にしている。社会人と学生、各都県の比率は均等割り当て。なお学生は大学生以外に大学院生、専門学校生、その他を含む。

今後新たに住まいを探すことになった場合、どんな環境を重視するかについて複数回答で尋ねたところ、トップには「最寄駅から近い」がついた。7割強の人が回答しており、第二位に20ポイント近い差をつけている。

↑ 今後住まいを探すとしたら重視する「環境」は?(複数回答・トップ10)(社会人)
↑ 今後住まいを探すとしたら重視する「環境」は?(複数回答・トップ10)(社会人)

冒頭でも触れたが、都心部に住む人を対象としているため、鉄道をメインの移動機関としてとらえている人が多いのだろう。その鉄道が気軽に使えるよう、駅から近い環境が「良い住処」と考えるのは道理といえる。第二位の「勤務先から近い」は、鉄道を使わなくとも済む場所に勤務先がある場合の話で、基本的には第一位とほぼ同義。いずれにせよ、「その住居で生活する時間」ではなく、「行き先(社会人の場合は「会社」が該当)との関係」が重視されている。

第三位以降は「日常生活における周辺環境」に関するリクエストとなる。これが第一位・第二位の項目との大きな違い。その中でもっとも要望が強いのは「治安」。たとえ買い物に便利でも治安が悪ければ、危険な目に合うリスクが高く、安心して日常生活を過ごすことはかなわなくなる。重要視して当然。

これを男女別に見ると、男女の「住まいに対する価値観」の違いが見えてくる。

↑ 今後住まいを探すとしたら重視する「環境」は?(複数回答・トップ10)(社会人)(男女別)
↑ 今後住まいを探すとしたら重視する「環境」は?(複数回答・トップ10)(社会人)(男女別)

男性は「行き先(社会人の場合は「会社」が該当)との関係」を重視する傾向なのに対し、女性は「勤務先からの近さ」よりも「治安の良さ」「スーパーマーケットからの近さ」に重点を置いている。会社での時間と自宅における時間、どちらが大切かという価値観の点で、女性は自宅における、言い換えれば自分自身の時間を重視して住まいを決めているようだ。

また、女性では上位10位以内に入らなかった「外食店」が男性では第7位についている。男性は女性と比べて自炊が苦手で、外食を頼りにする傾向が住まい選びにも表れている。食生活も住まいに少なからぬ影響を及ぼすという、興味深い結果といえよう。



【外より家、遠出より近所……変わる若年層のライフスタイル】にもあるように、若年層は特に近場で日常生活を過ごす傾向が強まっている。具体的な範囲としては【歩きは1キロ、自転車は3キロ……普段の生活で行ける距離】でも分析している通り、自転車込みでも3-4キロ程度。賃貸住宅を提供する側としては、自転車置き場を用意した上で、3-4キロ範囲内に最寄駅やスーパー、コンビニ、公共施設があり、治安が良い場所の物件をかき集めた方が、集客を望めそうである。



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