【更新】住まい探しで「これあって良かったぁ」と思える情報、8割は「物件の写真」
2010/02/02 05:00
不動産総合情報サービスのアットホームは2010年1月28日、一人暮らしの実情と部屋探しに関するアンケート調査結果を発表した。それによると調査母体においては、住まい探しの際に「あって良かった」と感じた情報のトップには「物件の写真」がついた。学生で79.8%、社会人で83.8%の人が同意を示している。第二位以下は属性で違いがあり、学生は街の環境情報・家賃相場の順で重視しているが、社会人は物件や街の動画を優先する傾向がある。また社会人においては、女性と比べて男性が家賃を非常に重視している傾向も見受けられる([発表リリース])。
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今調査は2009年11月14日から17日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は800人。男女比は1対1。首都圏(一都三県)で一人暮らしをしている18-29歳の学生・社会人を対象にしている。社会人と学生、各都県の比率は均等割り当て。なお学生は大学生以外に大学院生、専門学校生、その他を含む。
賃貸物件を探している際に「この情報があって助かった、良かった」と思えるものについて複数回答で答えてもらったところ、トップは学生・社会人共に「物件の写真」がついた。やはり間取り図や数字的データだけよりは、具体的な物件のイメージが分かる写真はありがたい存在なのだろう。
↑ 住まい探しの際、基本情報以外に「あって良かった」情報は?(複数回答)
「物件の写真」以外の項目は得票率が半分以下に下がるが、順位としては学生が「街の環境情報」「家賃相場情報」「物件や街の動画」、社会人が「物件や街の動画」「家賃相場情報」「街の環境情報」の順となっている。学生も社会人も家賃の相場は大いに気になるようだ。また、社会人の方が動画に対するニーズが強いのは、一般的に社会人の方が学生と比べ、その住まいを借りる期間が長いことによるものだろう。それだけ念を押し、リアルに近い情報で調べたいというわけだ。
社会人について男女別で見ると、際立った違いを見せる項目が確認できる。
↑ 住まい探しの際、基本情報以外に「あって良かった」情報は?(社会人)(複数回答)
まず、「契約・引っ越しなどのノウハウ」「物件の写真」を除けばすべての項目で男性の方が要望が多い。ただその差は誤差の範囲のもの。ただし「家賃相場情報」だけは別で、男性は女性と比べて13.0ポイントもの差をつけている。
一人暮らしの社会人においては、女性は男性と比べ「防犯など各種設備には要求が多い」「(その分家賃の問題もあり)間取りは狭い傾向がある」のだが(元資料内別データより)、家賃そのものに対するこだわりは男性の方が強いようだ。単純にお金の勘定に細かいからなのか、あるいは女性以上に男性は「その住まいで長く居住する想定」からなのか、このデータからだけでは断言できない。あるいは単に男性の方がケチだからなのかもしれないが。
いずれにせよ、賃貸住宅の情報において「物件の写真」は欠かせない存在なのは間違いない。これがあるのと無いのとでは、情報を探す側の印象も大きく違ってくる。通販で商品を選ぶ時、名前やスペックだけで判断するのと、商品の写真付きで判断するのとでは、当然後者の方が安心感が得られるというもの。それは住まい探しでも変わらないということだ。
最近は各種検索エンジンやその他ウェブサービスも充実し、都心部ならばそれらを使って物件周辺の環境情報も簡単に取得できるようになった。家賃相場も住宅会社側自前のデータベースを駆使すれば、ビジュアル的に見せることも不可能ではない。動画はさすがに手間がかかるが、用意すれば他の会社との差別化を図れるだろう。一つひとつの細々としたサービス精神が積み重なることで、利用者に「あって良かった」と思わせ、利用を促し、人気を集めるポイントとなるに違いない。
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