免許保有者の自動車所有比率、新成人は75.1%・地方は「自分の車」率も高い
2010/02/01 06:49
ソニー損保は2010年1月29日、新成人のカーライフ意識に関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては、現時点で普通自動車免許を持っている人のうち75.1%が何らかの形で自動車を持っていることが分かった。属性別では男性の方がやや「自分の車」所有率が高く、地方では都市部と比べて2倍近い差も出ている。地域による自動車の必要性の違いが改めて確認できる結果といえよう(【発表リリース】)。
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今調査は2010年1月14日から18日にかけて、1989年4月2日から1990年4月1日生まれの新成人1000人を対象に携帯電話のインターネット経由で行われたもの。都市部・地方の区分は、人口ランキング上位8都市(札幌市・東京23区・横浜市・京都市・大阪市・神戸市・福岡市)を都市部、それ以外を地方としている。男女比は435対565。調査自身はネットエイジアが担当した。
調査母体においては51.9%が調査時点で普通自動車免許を持っていると回答した。その人たちに自動車を持っているか否かについて尋ねたところ、全体では21.0%が「自分の車を持っている」、54.1%が「家族と共有の車を持っている」と答えた。2.9%の「自分のも家族共用のもある」をあわせると、78.0%の人が「運転できる自動車を持っている」ことになる。
↑ 車(バイクを除く)を持っているか(普通自動車免許保有者限定)
これらの値に54.1%を乗ずるなりして「調査母体全体の自動車保有率」を算出してもよかったのだが、「自動車免許はまだ持っていないけど自動車は(自分の・家族と共有のが)ある」というパターンも多分に考えられるため、今回は算出を断念した。ともあれ、免許所有者の8割近くが「自分で運転できる自動車を所有している」ことになる。男女別ではやや男性の方が自前の車を持つ割合が大きいが、その分家族との共用は女性の方が大きく、全体ではさほど変わりがない。
これを地域別にみると、色々な差異が生じているのが分かる。
↑ 車(バイクを除く)を持っているか(都市部・地方別)(普通自動車免許保有者限定)
全般的に都市部よりも地方の方が「個人所有率」「全体的な所有率」共に高い傾向を示している。以前【「クルマなんかいらない!」大学生が思うその理由は!?】や【外より家、遠出より近所……変わる若年層のライフスタイル】などで若年層における、自動車の必要性に関する日本自動車工業会のレポートを掲載した時にいただいた意見「地方の場合は自動車が生活必需品になっている場合も多い」が半ば裏付けられた形だ。
特に男性の場合、「自前の自動車を持っている人の割合」が地方は都市部の3倍近くに達している。若年男性の場合は「自動車保有」がステータスの一種であると共に、通勤などで必要不可欠なものとなっているという事情もあるのだろう。
●世帯当たりの自動車保有数は……?
繰り返しになるが、今調査では「免許未取得者における世帯での自動車保有数」は問い合わせていない。そのため、「自動車免許はまだ持っていないけど自動車は(自分の・家族と共有のが)ある」というパターンを考えると、「免許を持っていない人の世帯は自動車が無い」と見なして「世帯当たりの自動車保有数」を算出することはできない。そこで、「普通自動車免許保有者(の世帯)限定」で、所属世帯あたりの平均保有台数を算出することにした。一人で複数台持っている場合や、家族との共有自動車が複数台ある可能性もあるが、ここはすっぱりと「自分も1台、家族共有の場合も1台(=最大で1世帯あたり2台)」と概算して算出した結果が次のグラフ。
↑ 所属世帯あたりの車平均保有台数(普通自動車免許保有者限定)
都市部では男性の方が保有数が多い一方で、地方では女性の方が多いあたり、興味深いところだ。これは「家族のと自分の、両方持っている人」が多いからに他ならない。実際、「自分のも家族共用のも双方持っている」人の割合だけを抽出すると、それが良く分かる。
↑ 「自分の・家族と共用両方の車あり」の割合(普通自動車免許保有者限定)
以前【主婦ドライバーが欲しい車、自分専用なら「タント」・家族共用は「ステップワゴン」】や【「子供の送迎」「家族旅行」そして何よりも……ママドライバーの自動車利用方法とは?】で、主婦ドライバーの自動車利用状況、理由についてのデータを紹介した。それによれば主婦の場合、「仕事で使う」「家族の団らんで使う」それぞれにおいて利用する自動車を「家族共有」「自分自身」で切り替える傾向がある。
新成人の場合はまだ「主婦」の仲間入りをしている人は少数派だろうが、自動車の利用方法としては似たようなものがあるのだろう。
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