新興国はデジタル活動も活発!? 先進国と新興国のデジタル行動の度合い
2010/01/19 05:19
先日【eMarketer】にて、アメリカの調査会社【Accenture】が2010年1月5日に発表した調査レポート【Mobility Takes Center Stage: The 2010 Accenture Consumer Electronics Products and Services Usage Report】の紹介記事が掲載されていた。アメリカ国内のインターネットユーザーにおける家電所有比率の変遷や、先進国・新興国の「電子メールを送る」「携帯電話などで動画を観る」といったデジタル行動をしている割合を表したもので、非常に興味深い内容といえる。今回はその中から後者、つまり「先進国や新興国のデジタル行動の度合い」をグラフ化してみることにした。
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元資料は冒頭で触れたように、Accenture社の「Mobility Takes Center Stage: The 2010 Accenture Consumer Electronics Products and Services Usage Report」。ただし元資料を見ても具体的パラメータの表記は無く、掲載にあたりeMarketerが詳細を尋ねたものと思われる。調査は各国毎に2000人ずつ、インターネット経由で行われたもので、男女比は51対49。今資料上では先進(諸)国はフランス、ドイツ、日本、アメリカを、新興国は中国、インド、マレーシア、シンガポールを指す。
調査結果を具体的にグラフ化したのが次の図。
↑ 先進国・新興国のインターネット上で行った活動(先進国・新興国インターネットユーザー)(The 2010 Accenture Consumer Electronics Products and Services Usage Report)
インターネット経由の調査結果であることを考えると、先進国はともかく新興国では、それぞれの国のハイソな層に限定された回答の色合いが濃くなる。それを前提としたデータではあるが、取り上げられたすべての項目で先進国より新興国の方が行動比率が高いのには驚かされる。特にマルチメディア機能を活用したり、ソーシャルメディアを使い他の人と交流するといった、新しい活用の仕方において両社間の比率の違いに格差が生じているのが分かる。
元資料では他にも「新興国のネット利用者における多機能携帯電話の購入意欲比率は先進国の2.5倍以上」「昨年パソコンを買った比率は2倍」「新興国のネット利用者は、先進国のそれより多額の家電製品を購入する傾向があった」などの言葉が寄せられ、新興国のネット利用者における積極的な消費行動のようすが把握できる。この傾向についてデータ提供元のAccentureの幹部は「主要因は新興国の中流階級における可処分所得が急速に伸びたから、特に中国とインドが著しい」と述べている。
【主要国のPC経由のソーシャルメディア利用率と人数(16か国版)】でも触れているが、新興国でインターネットを使える環境にある人たちのネットサービス利用意欲は決して低くない。サービスレベル、国家レベルで健全な施策が行われる限り、今後も順調な伸びを見せていくことだろう。
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