この1年でブログ1.96倍、ソーシャルネットは1.59倍! 変化する米女性の「商品購入の動機」

2010/01/10 06:58

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ネットで購入イメージ先に【ネット好きなアメリカ女性のソーシャルネット事情を探る……ツイッターとFacebook】などで、アメリカの女性向け総合コミュニティサイト(ブログや投票、チャット、討論、各種サンプルやクーポンの受け取りなどが出来る)【Shespeaks】が発表したソーシャルネット関連の調査レポートの中身をかいつまんで紹介した。最後となる今回は、ソーシャルネットをはじめとする各種インターネットメディアと、利用者の商品購入の関係についてのデータを見てみることにする(【該当ページ、PDF】)。



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企業にとってインターネットでの情報露出は、商品や企業名のブランドを高める意味合いもあるが、もっとも嬉しい成果は「商品購入」に結びつくこと。サイト上から直接購入出来してもらえばそれにこしたことは無いし、インターネット上の書き込みを読んで「欲しい、買おう」と決断、店に足を運んでそれを実行してもらえれば「ついで買い」すら期待できる。

いわばどれだけ効果的な「気付き」を与えてくれるか否かという問題になるのだが、その強さはやはり「自分の身近な、信頼できる人からのメッセージ」が一番なようだ。

↑ 次のようなことがきっかけで商品を買ったことがあるか(複数回答)(米女性ネットユーザー、2009年10月) (SheSpeaks,2nd  Annual Social Media Study,December 10,2009)
↑ 次のようなことがきっかけで商品を買ったことがあるか(複数回答)(米女性ネットユーザー、2009年10月) (SheSpeaks,2nd  Annual Social Media Study,December 10,2009)

好意的な評価を耳にすれば「自分も買おうか」という行動意欲は高まる。しかしその評価が正しいものか否かは、その評価を発した相手に大きく左右される。いつも大げさでえこひいきな評論しかしない評論家の意見は話半分にとらえられるし、趣味が同じでいつも会話を交わしている友達からの言葉なら、信ぴょう度も高くなる。後者からの電子メールの内容なら、信じたくなり、話に登った商品に興味を抱くのも当然。

一方で気になる動きをしているものもある。グラフ上で三角マークをつけた「読んだブログで」「ソーシャルネットワークのサイトで得た情報で」の2つ。いずれも2倍近く(ブログ1.96倍、ソーシャルネットは1.59倍)と大きな伸びを示している。元々アメリカでは【「アマゾンドットコムの客はどのサイトからやってきてるの?」米主要通販サイトへのリンク元を調べてみる】にもあるように、ソーシャルネットの商用活動がオープンとなっており、情報の展開や広告リンクがごく普通に行われている。2009年においてはその活動(書き手、購入側)がより積極的になったということなのだろう。

■1年間で購入動機の伸びは
・ブログ1.96倍
・ソーシャルネット1.59倍
このデータからだけでは判断は出来ないが、企業側が「ブログやソーシャルネット上でクチコミが広がるような姿勢を強めた」可能性もある。つまりこれまでネット上での通販や広告支援プログラムをしてこなかった企業が参入したり、さらに優遇措置を設ける(ネット経由で買えばさらに●%引き、など)ことで「ネット上での閲覧、即購入」を後押しする動きを加速させているかもしれない。【「すぐに買える物」が「一番印象に残って」いれば7割が具体的行動に……電車内広告とその後の行動の関係とは】でも触れているが、人が「欲しい」と思ったその瞬間から「購入決断」をする意識は低下を続ける。できるだけ「欲しい」と「購入決断」の時間的間隔を狭めた方が、購入される数は増加する。その点ではインターネット上の情報展開は極めて有利。「欲しい」と思わせる情報のすぐ横に「購入ボタン」を置けるのだから。



今件はあくまでもアメリカの事例であり、日本でも同じような傾向が見られるかどうかは分からない。【「アマゾンや楽天の客はどのサイトからやってきてるの?」日本の主要通販サイトへのリンク元を調べてみる】でも触れているが、日本のソーシャルネットでは一般的に利用者による商用利用が不可能で、商品購入への誘導は完全な広告としてのバナー広告などに限定されるため、アメリカよりもソーシャルネット系の割合は大きく減じるものと思われる。

とはいえ、消費性向においてインターネット経由によるものが増加する傾向は日本でも変わらない。多少の違いはあれど、日本も似たような傾向を見せることは容易に想像できよう。



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