ビデオレンタルのサイトを定期的に閲覧している人は30.9%、ケータイ経由は88.5%が「見たこと無い」
2010/01/11 07:14
マイボイスコムは2009年12月22日、レンタルビデオ・DVDのホームページ(ウェブサイト)に関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては、レンタルサービスのウェブサイトを継続的に見ている人は30.9%に留まっていることが分かった。さらに携帯電話から見た経験がある人は1割程度でしかなく、携帯電話経由でのレンタルサービスの告知が半ば未開拓の状態にあることがうかがえる結果となっている(【発表ページ】)。
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今調査は2009年12月1日から5日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1万4530人。男女比は46対54で、年齢階層比は10代1%・20代13%・30代33%・40代31%・50歳以上22%。
同調査母体において、何らかの形でビデオやDVDなどのレンタルサービスを利用している人は62.8%。一方でサービスのウェブサイトを見た経験がある人は60.8%とほぼ同数に達している。両回答者がほぼ重なる立場にあることが容易に想像できる。
↑ レンタルビデオ・DVDサービスのホームページ閲覧経験(PC経由)
しかし「見たことはあるが、現在は見ていない」が29.9%に登っており、現在レンタルサービスを利用している人の約半数は「サービスは利用している。でもウェブサイトは見なくても利用を継続できるから、今は別に目は通してないネ」という状態にあることが分かる。
さらに(携帯電話専用のサイトを持っているレンタルサービスに対し)携帯電話から閲覧した経験があるか否かを尋ねたところ、見たことは無い人が88.5%に達している。事実上「ほとんど携帯電話から閲覧されていない」状態だ。
↑ レンタルビデオ・DVDサービスHPの携帯電話からの閲覧経験(複数回答)
また、複数回答にも関わらず各選択肢の回答率合計がほぼ100%(102.4%)でしかない。利用経験がある人も、それぞれどれか一つのサービスにのみアクセスし、複数サイトを渡り歩いてはいないことが容易に想像できる。
ビデオ・DVDのレンタルサービスは一度利用方法を覚えてしまえば、あとは直接店舗まで足を運び、観たい作品を探したり新作のチェックをすればよいので、あまりサイトの閲覧必要性は無い(サービスの新着情報が気になる人は、同サービスが提供しているであろうメルマガを購読すればよいだけの話)。
また、オンラインレンタルサービスを利用している人は(調査母体では)1割程度でしかなく、サイトの利用率を引き上げるには程遠い割合といえる。さらに携帯電話からの閲覧は少なく、継続的に携帯経由でサイトを利用している人は数%にも満たないだろう(上記グラフは「閲覧経験」であり「継続利用」では無いため)。
ウェブサイトの閲覧の増加は、インターネット経由でのサービス活用を後押しする重要な要素となる。レンタルサービスのウェブサイトにおいては、単に情報を山盛り掲載するだけではなく、継続して来訪したくなるような、そしてサービスを利用する気持ちが高まるような工夫をする必要がある。特に携帯電話向けのものについては、その長所と短所(長所:いつでも閲覧できる、若年層へのアピール度が大きい、短所:画面が小さい)をうまく考慮し、特性を活かしたものが求められる。
↓
ネット宅配の利用者増加
↓
店舗利用者の減少!?
単純にネット上でのレンタルサービス、特に携帯電話向けではまだまだ未開拓の状態ではあるものの、開拓先が「パンドラの箱」ともなりかねないわけだ。どのような方策を取るのか、各社の対応を見守りたいところではある。
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