【更新】アクセス解析と「今この時」のトレンドとmixi・ツイッター検索と

2010/01/05 12:10

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先日の【株式市場雑感】でも触れているように、当サイトで利用しているアクセス解析サービスが年末からエラーを起しており、アクセス解析が出来ない状態が続いている(月次レポートが遅れているのもそのため)。サイトのメンテナンス的な監視は一時的にライブドアブログの管理画面上のデータや、併設している別サービスで行っているが、どうにもしっくりとこない。そんなもやもやとした気分の中、「そういえばこれについてはまだ触れてなかったな」ということを思い出した。そこで今回は、サイト運営上における「アクセス解析」絡みで検索キーワードの話について少々触れてみることにする。



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サイトのアクセス状況は機会があるたびにチェックを入れ、異常値が見られないかどうかを監視している。俗に言う「モニタリング」というものだ。そしてイレギュラー的な数字が確認できればその理由を調べ、適切な対処を行うことになる。その中でも嬉しいイレギュラーが、「何らかの出来事が元でアクセスが急増する」というもの。

大手ポータルサイトからリンクが貼られ、そこからワッと来訪者がやってくれば、その読者に対して「より良い情報」を提供する仕組みを「すぐに」ほどこす。詳しくは【「Wiiはどこに売っているの?」アクセス解析で見る、検索サイトの使われ方と臨機応変な対処法】で解説している通り、アクセスが集中しているページに対し「もっと新しい情報のページがあればそこへの誘導リンクを張る」などの対応策を打つことになる。

問題なのは「キーワード検索の結果による来訪者が急増」した場合。どのようなキーワードでやってきたか自体は、アクセス解析結果を見ればある程度分かる。そのキーワードを熟知していれば、対処も打ちやすい。


↑ 2006年12月に起きた、「ドラクエ9」の検索結果によるアクセス急増の場合。キーワードをチェックし、その上で到達したと思われるページに最新情報へのリンクを急きょ設置した(再録)
↑ 2006年12月に起きた、「ドラクエ9」の検索結果によるアクセス急増の場合。キーワードをチェックし、その上で到達したと思われるページに最新情報へのリンクを急きょ設置した(再録)

上記の場合、事前にある程度「ドラクエ9」について調べ、メーカー側のリリースを追いかけ、記事にしていたこともあり、すぐに対応が出来た。

急増するキーワードの背景を探る「トレンド検索」として……mixi検索とツイッター検索
ところが当方(不破)が知らない、あるいは「アンテナ」を張っていないメディアで配信され、多くの人がそのキーワードで来訪した場合、対処が打ちにくい。該当ページのアクセスが急増することと合わせ、「どのキーワードが使われているか」「どのページに大勢がやってきているか」は分かるが、その原因(例えばメーカーの発表会が生放送で伝えられた、何らかのイベントが開催されテレビで伝えられたなど)までは分からない。数時間単位でなら各種ポータル・検索エンジンが提供している「検索キーワードランキング」でたどることもできるが、タイムラグが生じることがほとんどで、役に立たない場合が多い。

↑ @niftyの検索サービスのデータを元に、旬のキーワードを表示する「瞬!ワード」。日にち単位での「検索された言葉」のトレンドを追いかけるのならこれで十分なのだが……
↑ @niftyの検索サービスのデータを元に、旬のキーワードを表示する「瞬!ワード」。日にち単位での「検索された言葉」のトレンドを追いかけるのならこれで十分なのだが……

探したいのはキーワードについて
言及したサイトやブログなのに、
それらが検索対象になるのには
時間がかかり、間に合わない
それに検索エンジンが提供している「検索された回数が急増したランキング」では、そのキーワードが検索されたことは分かっても「なぜ検索されたのか」までは分からないことが多い。その「なぜ」を知りたいのにそれが分からず「キーワードが使われているな」ということだけが分かる、本末転倒な次第。要は、そのキーワードが使われたことを説明しうる記事(ニュースやブログ)が検索エンジン上に登録されるまでに時間がかかるので、「現時点での説明」を取得できないのである。

そこで先日まで使っていたのがmixiの日記検索。mixiは最近では「ケータイSNS」化の傾向を強めており(【「ケータイSNS」の傾向を強めるmixi】)、何かイベント、テレビでインパクトのある、そしてインターネット上で検索されやすいキーワードが伝えられると、すぐに日記に書かれる傾向がある。そしてmixiの日記は(公開モードにされていれば)すぐに検索対象となる。掲載されているのは日記、つまり検索キーワードも含む状況説明であることが多く、事態を把握しやすい。

↑ 「らきすた」「神社」で検索。今年の初もうでにおける鷲宮神社の動向がすぐに分かる。
↑ 「らきすた」「神社」で検索。今年の初もうでにおける鷲宮神社の動向がすぐに分かる。

そして、説明度では(文字数制限から)やや劣るものの、リアルタイム性ではむしろ優れているのが140文字以内で自己表現をするミニブログこと【ツイッター(Twitter)】の検索。公式サイトの右ウィンドウに掲載されている検索ウィンドウや、【公式の検索サイト】を使っても良いのだが、「現時点では」日本語の検索結果は柔軟性に欠けるようで、うまくいかない。いくつか類似サービスを探してみたが、一番スピーディーに結果を出してくれているのが[twitter検索]。

↑ 同じく「らきすた」「神社」で検索。各結果はそれぞれの個別つぶやきにリンクされている。
↑ 同じく「らきすた」「神社」で検索。各結果はそれぞれの個別つぶやきにリンクされている。

ツイッターの場合は文字数制限が逆に効用となり、投稿スピード感では上の傾向が強い。さらに言い回し通り「つぶやき」なので、ちょっとしたことでも入力され検索対象となるので、「サイト来場者が検索として使ったキーワードの原因」もつかみやすい。

例えば上記の例のように、「ドラクエ9」で検索した結果の人が急に増えたのなら、mixiの日記検索なり「twitter検索」でそのキーワード「ドラクエ9」を使って検索。何が語られているかを探れば、「どうして”今この時点で”そのキーワードで検索されているのか」がある程度把握できる。

もちろんツイッターの場合は商用の「つぶやき」も多く、結果として「ノイズ」も増えてくる。そのあたりは慣れで見ていくしかない。そのデメリットを差し引いても、ツイッターの速報性はメリットとして十分注目に値すべきものといえよう。



何かの事件やイベント、発表があり、それをきっかけに特定のキーワードで検索した人が大量に来場するという機会はめったにない。とはいえ、「いつもより多いかな?」というレベルのものはしばしば起こり得る。いずれの場合にも「読者により良い情報を提供するための対策」を施すためには、アクセス解析の適切な分析による特定キーワードの抽出と、それに応じたキーワードのトレンド検索、そしてそのキーワードの原因・由来を見た上での(必要な場合には)サイト・ページの修正が欠かせない。

そのためにも、一刻も早いアクセス解析サービスの復旧を願いたいところなのだが……



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