「アマゾンドットコムの客はどのサイトからやってきてるの?」米主要通販サイトへのリンク元を調べてみる
2009/12/22 05:15
先に別記事で、OneUpWebにて公開されたアメリカの年末セールにおけるインターネット経由の小売業の動向を分析した【The 2009 Holiday Special Report】を元に、小売・ソーシャル系サイトの躍進ぶりと「持ちつ持たれつ」の関係について触れた。これを示すデータは(やはりこのレポートにもあるが)、ウェブサイトの情報提供サービス【Alexa】からも知ることができる。今記事はその点についてグラフ・表組化してみることにする。
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Alexaには各ドメイン毎に多種多様な視点からのデータを一般に公開している。その中で、「Clickstream(クリックした上での視聴者の流れ)」のうち、「Upstream Sites」のデータを元に表組みを行う。このデータは「上流サイト」を意味し、該当ドメインに来る「前」に、視聴者が見ていたドメインがユーザ数の多い順に表示されるというもの。原文は「Percent of total visits to *******(ドメイン名) preceded by a visit to the upstream site.」なため、正確には「”そのドメインへの来訪者全体のうち”直前に見ていたドメイン」ということになる。
↑ amazon.comの事例。Clickstreamをクリックして、Upstream Sitesの並び・値を抽出する
さて早速アメリカの小売サイトについてグラフ化を試みる。トリガーとなった資料「The 2009 Holiday Special Report」を元に、Alexaでデータを調べ直して作ったのが次のグラフ(結局同じだったが……)。
↑ 米主要小売サイトへアクセスを渡している、サイトサービスたち(上にあるほど多くのアクセスを渡している)
この表は縦軸の小売サイトに対し、どのようなサイトサービスが多くのアクセスを渡しているかを表したもの。例えばAmazonの場合、Googleが一番上に表記されているので、(他サイト経由では)Google経由で来る人が一番多いことを意味する。次点のYahoo経由と合わせ、検索結果をたどってくる人が多数に及んでいるというわけだ。
・Facebookなどソーシャル系の
影響力も見逃せない
・複数サイトを渡り歩く傾向
そしてもう一つは、他の小売サイトの利用者が見受けられること。例えばWalMartの第5位にはAmazonが、Searsの第4位にはAmazonがついているなど、互いのサイトでの「顔見せ」が多い。これは利用者が同じ商品を買うために色々と複数の通販サイトを渡り歩いていることを意味する(よもやライバルサイトへのリンクが張ってあるわけでもあるまい)。
これらのデータを見るに、検索エンジンの影響力の絶対的な大きさとと共に、ソーシャルネットワーク系サイトの影響力の拡大、そして利用者が複数サイトを渡り歩いているという行動パターンが見て取れよう。
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