大学受験の縁起かつぎ、トップはやはり「神頼み」
2009/12/20 08:49
カルピスは2009年12月16日、大学生を対象とした大学受験の際の「縁起かつぎ」に関する調査結果を発表した。それによると調査母体中、実際に「縁起かつぎ」をした人において、もっとも多かった具体的行動は「神社などで合格祈願」だったことが分かった。8割近くが行っている。次いで「お守りを買う」「げんかつぎ商品を買う・食べる」などが上位についており、いわゆる「禁句的キーワードを用いない」縁起かつぎは2割程度でしかないことも明らかになっている(【発表リリース】)。
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今調査は2009年11月20日から24日にかけて、調査時点での居住区が一都三県・大学受験を経験している現在大学生の男女1000人に対して携帯電話によるインターネット経由で行われたもの。調査はネットエイジアが担当し、男女比は1対1。
調査対象のうち、受験勉強の際にいわゆる「縁起かつぎ」をした経験がある人は74.8%に達していた。その74.8%に、具体的にどのような「縁起かつぎ」をしたのかを複数回答で尋ねたところ、もっとも多い回答は「神社などで合格祈願」だった。全体では76.9%の人が経験があると答えている。
↑ 縁起かつぎの内容(複数回答)
いわゆる「神頼み」は男女ともに高い回答率を示しているが、第二位以降は男女で違いを見せている項目が多い。「お守り」「げんかつぎ商品の購入」など、ほぼすべての項目で男性よりも女性の方が高い値を示している。「カツ丼を食べる」ですら男性とほぼ変わらない。これらの項目の結果を見ると、男子受験生よりも女子受験生の方が「縁起かつぎ」に熱心な様子が分かる。占いなど神秘的なものへのあこがれの強さを思えば不思議ではない。
なお、よくテレビドラマや漫画、小説などで場面として登場する「落ちる、すべるなどの言葉を使わない」については、男性で1割、女性でも1/4程度でしかない。周囲の人は注意するにこしたことは無いが、必要以上に緊張することも無いように思える。
●効果はある……ように思える?
それでは「縁起かつぎ」の行為そのものに効果はあるのだろうか。そもそも論として今調査は「大学生」を、つまり希望校である無しは別にして大学受験に合格しているのだから、ある程度の効果は出ていることになる。それを考慮した結果として見るべきなのだが、回答者に「縁起かつぎに効果があると思うか」と尋ねたところ、全体では53.2%が「ある」と回答している。否定派は18.4%と少数派。
↑ 縁起かつぎの効果
やはり縁起かつぎをすることが多い女性の方が、効果についても確信度が高い結果となっている。男性は48.8%・女性は57.6%が「効果あり」と答えており、10ポイントほどの差をつけている。また、縁起かつぎをしている人の方が、その効用についても疑いを持たない人も多い。これもまた当然といえば当然。
ただ、「縁起かつぎをしていないのに、縁起かつぎの効果があると考えている人」が3割強いるのは少々不思議な気がする。少しでも思うなら、やっておいた方が良いと思うのだが……。
神秘的な力の話云々は別にして、「縁起かつぎ」は心理的にプラスの効用をもたらすことは間違いない。効用を信じて安心感を得ることができれば、無用な緊張感やストレスを減らすことができ、それが願い事の成就にプラスとなりうるからだ。いわばプラセボ効果の類で、人間の「思いこみ効果」を上手く活用したものともいえる。
真っ当な努力もせずに「神頼み」にすがるのならともかく、努力を重ねているのならば、「縁起かつぎ」(という名の、自分自身の内なる力をさらに発揮させるための工夫)をするのもまた一つの策といえるのではないだろうか。
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